JRAシャフリヤール「菊花賞」なら競馬界最大の謎に挑戦!? 三冠馬8頭に対し「日本ダービー&菊花賞」はわずか1頭……ダービー馬は何故勝てないのか
10日、今年の皐月賞馬エフフォーリアが10月の天皇賞・秋(G1)から始動することが、管理する鹿戸雄一調教師によって明らかになった。年内は12月の有馬記念(G1)との2戦になる予定だ。
一方で同日、昨年のホープフルS(G1)の覇者ダノンザキッドが富士S(G2)から始動することを安田隆行調教師が発表した。こちらはマイル路線に進むことが濃厚。いずれにせよ、2頭ともクラシック三冠の最終戦となる菊花賞(G1)に参戦しないことが決定的となった。
過酷な3000mという距離から近年、回避馬が相次いでいる菊花賞。今年も上記G1馬2頭だけでなく、日本ダービー(G1)で4着だったグレートマジシャンなどの有力どころも続々回避を表明し、早くも皐月賞(G1)や日本ダービーと比べて寂しいメンバー構成が予想されている。
そんな有力馬が不在という事情もあって、1頭抜けた存在になりそうなのが、ダービー馬のシャフリヤール(牡3歳、栗東・藤原英昭厩舎)だ。
トライアルの神戸新聞杯(G2)からの始動が予定されているシャフリヤールだが、陣営からまだ菊花賞参戦の正式なアナウンスはない。全兄の皐月賞馬アルアインが7着に惨敗していることから、距離の不安を理由に回避する可能性もあるが、逆にここまでメンバーが弱体化すると陣営に色気が出てきても不思議ではないだろう。
「昨年のコントレイルも陣営が早くから距離不安を明かしていましたが、それでも能力でねじ伏せて三冠馬に輝きました。シャフリヤールもベストは中距離だと思いますが、兄のアルアインより折り合いに不安がありませんし、エフフォーリアやダノンザキッドが不在のメンバーなら能力でカバーできる可能性も十分にあると思います。
何より仮に菊花賞を回避しても、シャフリヤールの目標になりそうなG1レースには福永騎手が主戦を務めるコントレイルがいますからね。現状、同騎手が三冠馬よりも、シャフリヤールを選択する可能性は低いと思います。そういった意味でもシャフリヤールが菊花賞に出走する可能性は十分にありそうです」(競馬記者)
だが、もしシャフリヤールが菊花賞制覇を目指すのであれば、これまで数々の挑戦を跳ね返してきた「競馬のジンクス」と戦うことになる。
皐月賞、日本ダービー、菊花賞からなる牡馬クラシック三冠レース。そのすべてを勝利するという最も難易度の高い偉業を成し遂げた三冠馬は、昨年のコントレイルが史上8頭目だった。
では、その次に難しい二冠馬は、皐月賞&日本ダービーではドゥラメンテやトウカイテイオーら16頭。皐月賞&菊花賞の二冠馬でもゴールドシップやセイウンスカイら8頭がいる。
しかし、その一方で残された二冠、つまりは日本ダービー&菊花賞となると、実は史上2頭しかいないことは、あまり知られていない。
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