甘デジ「15R比率75％」の極まった打撃力で魅了する!!

文＝大森町男

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　現状でパチンコになっていない著名なコンテンツは今後もパチンコになる可能性はほとんどない。だいぶ前に、たしかメーカーの方だったと思うがそう言われたことがある。そんなものはとっくにご機嫌をうかがっていて、原作者か権利保有者の許可を得られないといった意味合いである。

　そう考えると、パチンコにしてもらった超メジャーな版権はありがたいとしか言いようがない。○○といえばこれ！　と誰もがわかるようなコンテンツをパチンコで楽しめるのである。例えばボクシングマンガなら「あしたのジョー」というような。

　そのパチンコ『あしたのジョー』が現状で打てるのは小当りラッシュの『FC』と『デジハネCRあしたのジョー』だけである。特に甘デジのほうが2016年の登場ながら小当りラッシュ機より残存している人気のある機種。

　この『デジハネCRあしたのジョー』の魅力はなんといっても主人公「矢吹丈」譲りのパンチ力にあるだろう。V-STタイプの本機は右打ち中に発生する大当りの75％が最大出玉の15ラウンド約1000発となる。

　STは80回転継続するがループ率は約63.5％と控えめで、その分の破壊力が出玉に上乗せされている格好だ。大当り確率は1/99.9でヘソ抽選時の61％で確変に突入。一方、電チュー経由の大当りは確変が約束される。

　ST「ジョーファイティングラッシュ」は回転数によって試合の相手が変化するユニークな演出手法が採用されており、ST開始から15回転ごとにウルフ金串→ハリマオ→金飛竜→カーロス・リベラと展開。最後の20回転で世界チャンピオンのホセ・メンドーサを相手にする流れになっている。

　また、どのタイミングでも宿敵・力石徹とのスペシャルマッチに発展すれば激アツで、連チャンのクロスカウンター、トリプルカウンターを期待できるのである。

　ちなみに、バトル勝利で獲得できるコインを3つ集めると大当り時に専用のスペシャルムービーが鑑賞できる特典があり、ファンのやりこみ心をくすぐる仕掛けが盛り込まれている。

　ところで、いまの若いパチンコファンには「あしたのジョー」を知らない人も多いと思うので、古典の教養として巣ごもりが奨励されるこの期間に読んでみたりするのも良いのではないだろうか。

　そして、同じボクシングマンガならぜひに薦めたい作品が2つある。「B・B」と「とどろけ！一番」である。どちらもボクシングマンガとしてはかなりの異色作である。

「B・B」のほうは10センチの爆弾と呼ばれる必殺技をもつ主人公・高樹翎がその拳で殺人を犯してしまい、アメリカに逃亡。マフィアの闇ボクシングに手を染めたかと思えば傭兵になって戦場にて素手で敵を倒しまくるというハチャメチャなストーリー。

　一方の「とどろけ！一番」は中学受験を舞台にした受験マンガだが、「ゲームセンターあらし」のような派手な必殺アクションを繰り出す破天荒な内容で、突如、「受験勉強の技はボクシングのためだった」とボクシングマンガに路線変更した、最高にイカしたマンガである。

　ぜひお試しあれ。

（文=大森町男）

<著者プロフィール>

　羽根物によってパチンコの魅力にとり憑かれ、パチンコ雑誌を製作する編集プロダクションに入社。パチンコに関する記事作りや編集業務に携わる。編集長としてファン雑誌の制作に取り組むなどの経験を活かし、その後は携帯サイトやweb、動画コンテンツなど幅広いパチンコメディアに従事。現在はフリーランスのパチンコライターとして活動。パチMaxを中心に消極的に執筆の場を広げている。