GJ > 競馬ニュース > 三冠牝馬デアリングタクト「復帰」は今春か。「順調なら来月中旬には…」繋靱帯炎を乗り越え、継承すべき最強女王の系譜
NEW

JRA三冠牝馬デアリングタクト「復帰」は今春か。「順調なら来月中旬には…」繋靱帯炎を乗り越え、継承すべき最強女王の系譜

【この記事のキーワード】, ,
JRA三冠牝馬デアリングタクト「復帰」は今春か。「順調なら来月中旬には…」繋靱帯炎を乗り越え、継承すべき最強女王の系譜の画像1
デアリングタクト

 21日、長期休養中のデアリングタクト(牝5歳、栗東・杉山晴紀厩舎)が福島県・ノルマンディーファーム小野町へ移動したことがわかった。所属するノルマンディーサラブレッドレーシングの公式ホームページにて発表されている。

 三冠牝馬の「復帰」の足音が、いよいよ大きくなってきた。

 昨年4月のクイーンエリザベス2世C(G1)3着後、右前脚の体部繋靱帯炎で休養を余儀なくされていたデアリングタクト。あれから約8か月が経過したが、現在は着々と回復へ向かっているようだ。順調なら来月中旬には栗東近郊の育成場へ移動し、復帰へ向けたトレーニングを再開するという。

「昨年5月の検査結果を受け、岡田スタッドグループの岡田牧雄代表が『全治9か月』と話していましたが、順調に回復しているようで何よりですね。

繋靱帯炎は『不治の病』といわれる屈腱炎と同じく、これまで多くの競走馬が引退に追い込まれた深刻な症状。近年でも、デアリングタクトの父エピファネイアが繋靱帯炎で引退しています。

ファンとしては1日も早い復帰が待たれるところだと思いますが、不治の病と呼ばれる通り再発の可能性もあるので、復帰には細心の注意を払う必要があります。ここまで戻って来た以上、慌てずにじっくりと立て直してほしいです」(競馬記者)

 一昨年に史上初の無敗による牝馬三冠を成し遂げたデアリングタクト。続くジャパンC(G1)では現役最強馬アーモンドアイ、同世代の無敗の牡馬三冠馬コントレイルと激闘を繰り広げ、このレースはファンの間でも語り継がれる伝説となった。

 そしてアーモンドアイが引退した昨年、競馬界を背負って立つ存在として期待されたデアリングタクトだったが、始動戦の金鯱賞(G2)でギベオンにまさかの逃げ切り勝ちを許すと、続く香港のクイーンエリザベス2世Cでも日本のラヴズオンリーユー、グローリーヴェイズに続く3着。レース後、間もなく右前脚の体部繋靱帯炎が発表された。

 長期休養を余儀なくされる中、再戦が望まれていたコントレイルが昨秋のジャパンC(G1)で有終の美を飾って引退。最大のライバルがターフを去ったが、三冠女王は再び輝きを取り戻すことができるのだろうか。

「競走馬にとって深刻な症状と言える繋靱帯炎ですが、近年でもフェノーメノが繋靱帯炎を乗り越え、メジロマックイーン、キタサンブラックに続く史上3頭目の天皇賞・春(G1)連覇を成し遂げています。

デアリングタクトも順調にいけば今春に復帰戦を迎えることになるでしょうし、まずは無事に再びターフを走る姿を見せてほしいですね」(別の記者)

 元々の絶対能力の高さは牝馬三冠だけでなく、伝説の一戦となったジャパンCの力走を見ても明らか。クロノジェネシス、グランアレグリア、ラヴズオンリーユーら名牝がターフを去った今年、最強女王の系譜をデアリングタクトが引き継ぐ日を心待ちにしたい。

(文=大村克之)

<著者プロフィール>
 稀代の逃亡者サイレンススズカに感銘を受け、競馬の世界にのめり込む。武豊騎手の逃げ馬がいれば、人気度外視で馬券購入。好きな馬は当然キタサンブラック、エイシンヒカリ、渋いところでトウケイヘイロー。週末36レース参加の皆勤賞を続けてきたが、最近は「ウマ娘」に入れ込んで失速気味の編集部所属ライター。

JRA三冠牝馬デアリングタクト「復帰」は今春か。「順調なら来月中旬には…」繋靱帯炎を乗り越え、継承すべき最強女王の系譜のページです。GJは、競馬、, , の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。ギャンブルの本質に切り込むならGJへ!

Ranking

17:30更新
  • 競馬
  • 総合
  1. 「最強マイラー」に降りかかった予想外の火の粉…「名義貸し」の発覚したオーナーは馬主資格をはく奪、不運の名馬トロットサンダー【競馬クロニクル 第41回】
  2. JRA宝塚記念(G1)横山典弘「息子愛」でタイトルホルダー救った!? 好アシストに陣営からも感謝の声、横山和生が「最大のピンチ」を脱した裏側
  3. 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
  4. 武豊「スキャンダル」「ケガ」など揺れに揺れた2017年。弟・幸四郎騎手「引退」から小浦愛「不倫疑惑」、そしてキタサンブラック「大団円」までをプレイバック!
  5. 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
  6. JRA今村聖奈「大ブレイク」の陰で悲痛な叫び。「何のために騎手になったのか」乗鞍激減、レース開催日に”お留守番”続出
  7. 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
  8. 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
  9. 有馬記念に続き東京大賞典も「記憶力」が決め手…最強フォーエバーヤングから絞りに絞った2点で勝負!
  10. JRAイチの「豪快王」小島太列伝。愛人、酒席トラブルあっても名騎手、名調教師の生き様に曇りなし