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JRAご祝儀もらうも「11戦未勝利」、待望復帰も「ブランク」隠せぬ勝負勘…浦島状態の実力派が直面した厳しい現実

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北村友一騎手 撮影:Ruriko.I

 昨年5月2日の阪神競馬で発生した落馬事故による負傷で長らく戦列を離れていた北村友一騎手が待望の復帰だ。

 約1年1か月に及ぶ長期休養を強いられている間に、かけがえのないパートナーだったクロノジェネシスは引退。2歳馬による新馬戦が始まる時期でもある6月の復帰は、新たなパートナー探しにも最適なタイミングといえるだろう。

浦島状態の実力派が直面した厳しい現実

 実戦の前にも追い切りには騎乗しており、復調を感じさせていたものの、先週末は未勝利。やはりこれだけ長くレースから遠ざかっていると騎手としての勝負勘が戻るまでには、もう少し掛かりそうな雰囲気である。

 復帰祝いの意味もあってか、各陣営から騎乗依頼があったのは11日が4鞍、12日が7鞍の計11鞍。騎乗馬のラインアップも勝ち負けの期待が大きい3番人気以内の押された有力馬も6頭含まれていた。

 半数以上が上位人気馬ということもあり、見方によっては“ご祝儀”とも受け取れるが、馬券圏内に食い込めたのは、3番人気で2着となった12日の中京6Rのみ。全体的な馬質を考えると、期待に応えることが出来なかったといわれてもやむを得ないか。

 復帰初戦となったレース後、『サンケイスポーツ』の取材に対し、「久々に乗って感覚が鈍っていると、馬の走りに対して影響を及ぼすものだと感じました。僕の感覚も修正しつつ、戻せるように努力し続けていきたい」と答えていたように、こちらについては本人も考えさせられるところもあったようだ。

 ただ、北村友騎手にとっても、ブランクによる勝負勘の問題は一刻も早く解決する必要があることも確かだ。

 アルアイン、クロノジェネシス、レシステンシアなどG1タイトルをプレゼントしてくれたパートナーに恵まれたものの、立場的にはまだまだ中堅騎手の実力派といったところで、トップ騎手として絶対的な立場だった訳でもない。

 自身が不在の間に横山和生、武史兄弟や坂井瑠星に菅原明良だけでなく、急成長を遂げた若手騎手たちもライバルとして立ちはだかる。岩田望来騎手に至っては、2019年デビューながら、今年の騎手リーディングで川田将雅騎手に続く2位の好成績を収めている。

 言ってしまえば、北村友騎手がいなかったとしても、代わりはいくらでもいるのがこの世界。トップジョッキーを再び目指すためにも、今最も求められるのは結果を残すことだろう。

(文=高城陽)

<著者プロフィール>
 大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。

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