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福永祐一引退で勝ち星「大アップ」の2023年!? C.ルメールVS川田将雅に割って入る「2人の大物若手騎手」とは

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念願のリーディングジョッキーに輝いた川田将雅騎手

「19年かかり初めてこのタイトルを獲らせていただけて、本当に感慨深いです」

 ついに川田将雅騎手がリーディングを獲得し、ジョッキー界の頂点に立った2022年。これまでの道程も然ることながら、人一倍“頂点”に拘る性格、そして3年連続の2位に泣いていた状況は多くのファンが知るところだけに、本人でなくとも感慨深さを覚えた人も少なくないはずだ。

 迎えた2023年のリーディング争いも「大本命」として迎えるわけだが、ここからどこまで“川田政権”が続くのか――。絶対王者君臨へ、まずは2年連続のリーディング制覇が目標だろう。

 対抗馬の筆頭は当然、前王者のC.ルメール騎手だ。

 念願のリーディング獲得に至った川田騎手だが、その一方で「ルメ-ル騎手が不調だったから獲れた」という声も大きい。実際に川田騎手の143勝は自己ベストというわけではなく、ルメール騎手の2位に泣いた2020年には167勝を挙げている。

 また、リーディング5位に終わり5年連続最多勝が途絶えた昨年のルメール騎手だが、度重なる海外遠征や新型コロナウイルス陽性の影響などで乗鞍自体も少なかった。

 騎乗回数567回は前年の802回から235回も減少。勝率0.192はJRA移籍後自己ワーストと確かに不調だったが、年末には有馬記念(G1)を勝つなど復調ムードだった。今年は例年通り1月8日まで休暇を取っているが当然、勝ち星の大幅な上積みが期待される。

 今年のリーディング争いも立場こそ入れ替わったが、川田騎手とルメール騎手の新旧王者による一騎打ちが濃厚だ。だがその一方で、現場の記者からはリーディング候補として「2人の若手騎手」の名が挙がっている。

 1人目は5年目を迎える岩田望来騎手だ。

 昨年、自己ベストとなる103勝を挙げ、いよいよ勝ち星を100勝の大台に乗せてきた岩田望騎手。デビュー4年の勝ち星は右肩上がりで、今年はさらに多くの勝利数が期待されるだろう。

 そんな岩田望騎手にとって大きいのが「大先輩の福永祐一騎手の引退」だという。

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2月一杯の引退が決まった福永祐一騎手

「昨年も101勝を挙げ、前人未到の13年連続100勝超えを達成した福永騎手ですが、すでに現役引退を発表しており2月一杯の騎乗となります。注目すべきは、その“遺産”の行方であり『どの騎手が福永騎手のラインナップを継承するのか』という点。その筆頭に立っているのが、岩田望騎手との噂です。

というのも福永騎手と岩田望騎手は小原靖博氏がエージェントの同じグループに属していて、グループ内のファーストチョイスだった福永騎手がいなくなれば、さらに有力馬が回ってきやすい環境になるのは必然。

小原氏の手腕は昨年の今村聖奈騎手の大活躍を見れば明らかですし、他にも岩田康誠騎手が属していますが、どちらかと言えば『息子に頑張ってほしい』というスタンス。小原氏が福永騎手に代わる新たな大物ジョッキーと契約する可能性はありますが、順当に行けば3月以降は岩田望騎手がグループ内のファーストチョイスに収まるでしょう」(競馬記者)

 2011年、12年にリーディングを獲得した岩田康騎手の息子として2019年にデビューし、新人王を獲得。昨年は課題だった重賞制覇も成し遂げ、今勢いに乗っている若手筆頭株の岩田望騎手。次の目標はG1制覇となるが、早めに達成すれば一気にトップジョッキーへ加速するかもしれない。

 次に名が挙がるのが、こちらも関西若手の有望株・8年目を迎える坂井瑠星騎手だ。

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朝日杯FSを制してガッツポーズの坂井瑠星騎手

 昨年はJRA98勝と100勝の大台には届かなかったが、前年の53勝から大きくな飛躍を果たした坂井騎手。勝ち星では103勝の岩田望騎手に一歩及ばなかったが、10月の秋華賞(G1)をスタニングローズで勝ってG1初制覇を達成。12月にはドルチェモアで朝日杯フューチュリティS(G1)を勝つなど、存在感ではこちらが上だった。

「やはり昨年のリーディングステーブルである矢作芳人厩舎のバックアップが大きい。矢作調教師と坂井騎手は、まるで親子のような間柄ですし、デビュー間もない頃は先を見据えて豪州に長期遠征に行かせるなど、師も弟子の育成に余念がありません。

本来、まだ名が売れていないこの時期の若手が長期海外遠征をすると、帰ってきた際に乗鞍がなくなってしまうものなのですが、坂井騎手がその後も右肩上がりに勝ち星を重ねられたのも矢作厩舎の力。昨年もサウジにドバイ、フランスなど合計1か月くらい海外遠征していましたが、帰国後の乗鞍についてはまったく問題がなさそうです。

今年は坂井騎手が他厩舎からも多く依頼されるトップジョッキーに成長したことや、スタニングローズ、ドルチェモアといった国内G1を狙える有力馬がお手馬になっていることもあって、海外遠征は控えめになりそう。伴って国内の勝ち星は確実に増えると思います」(別の記者)

「具体的にはこれという数字はないですけど、100勝は目安かなと思うので、そこをノルマにして」

 先日公開された『netkeiba.com』のインタビュー動画で2023年の抱負を聞かれた坂井騎手。今年は大レースに顔を出す機会も確実に増えることが予想され、トップジョッキーの仲間入りは目前だ。

 果たして岩田望騎手、坂井騎手は川田騎手とルメール騎手の一騎打ちに割って入れるだろうか。2023年はリーディングジョッキーを巡る世代交代が起こるかもしれない。

銀シャリ松岡

銀シャリ松岡

天下一品と唐揚げ好きのこってりアラフォー世代。ジェニュインの皐月賞を見てから競馬にのめり込むという、ごく少数からの共感しか得られない地味な経歴を持つ。福山雅治と誕生日が同じというネタで、合コンで滑ったこと多数。良い物は良い、ダメなものはダメと切り込むGJに共感。好きな騎手は当然、松岡正海。

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