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川田将雅「騎手大賞」でもダメ……JRA賞「MVJ」の選定方法に疑問の声

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川田将雅騎手(中央)

 4日、JRA(日本中央競馬会)は2022年度JRA賞の調教師・騎手部門各賞を発表した。なお、競走馬部門は10日に行われる受賞馬選考委員会の後に発表される。

 数多くの話題を振りまいた今村聖奈騎手の新人王、今や「世界のYAHAGI」となった矢作芳人調教師の3年連続最多勝など、2022年の競馬を彩った名手たちがタイトルを獲得する中、最も大きな注目を集めたのは、やはり川田将雅騎手だろう。

 ここ3年ずっとC.ルメール騎手の2位に甘んじてきた川田騎手にとって、自身初のリーディング獲得はまさに悲願だ。それも昨年は最高勝率騎手、最多賞金獲得騎手も獲得する“三冠”を達成。岡部幸雄騎手、武豊騎手、ルメール騎手に続く史上4人目の騎手大賞となった。今年は真のトップジョッキーとして、さらに大きな注目を集めることになるに違いない。

 その一方で、賛否両論を呼んだのがMVJだ。

 MVJとは、2013年に新設されたJRA賞の騎手部門の1つ。その由来となるMVP(Most Valuable Player)が示す通りMost Valuable Jockeyの略称であり、言わば年間を通じて最も優れたジョッキーが表彰される。

 選定方法は「勝利度数」「勝率」「獲得賞金」「騎乗回数」の項目ごとに順位付けをして、その獲得ポイント数により受賞者を決定するというもの。

 この時点で「勝利度数」「勝率」「獲得賞金」の三冠を獲得している川田騎手が圧倒的に有利に思えるが、2022年のMVJを受賞したのは戸崎圭太騎手だった。

 昨年、136勝を挙げ関東リーディングを奪還した戸崎騎手。MVJの順位付け(1位15P~15位1P)では勝利度数2位、勝率4位、獲得賞金6位、騎乗回数5位と堅実にポイントを加算し、川田騎手を上回って自身3度目のMVJに輝いている。

「JRAが公表したMVJのポイントランキングによると勝利度数、勝率、獲得賞金の3部門で1位の15Pを獲得した川田騎手でしたが、騎乗回数で1Pも獲得できずに合計45P。対して、4部門で手堅くポイントを獲得した戸崎騎手が47Pで川田騎手を上回りました。

ちなみに3位横山武史騎手、4位松山弘平騎手、5位ルメール騎手は、騎手リーディングの並びそのまま。1位の川田騎手と2位の戸崎騎手だけが入れ替わる形になっています」(競馬記者)

 ただ、この結果に違和感を覚えたファンは少なくなかったようだ。

 実際に、発表後のSNSや掲示板などでは「てっきり川田騎手かと」「いや、4冠中3冠して獲れないのっておかしいだろ」「不思議なシステム」「騎手大賞が獲れないMVJ」など、MVJの選出方法に疑問の声が続出……。

 一時はJRA賞の中で「MVJ」だけがトレンド入りするなど、異例の注目を集めた。

「焦点になるのは、やはり騎乗回数ですよね。騎乗回数が多いということは、単純にアスリートとしてタフであることがまず称賛されますが、それだけ関係者の信頼を集めていることや、(騎乗回数に影響する)騎乗停止が少ないことなどの表れでもあります。

ただ、JRA賞でも“最多騎乗回数”というタイトルがないように勝利度数、勝率、獲得賞金と比較すれば重要度という点で劣る感は否めません。その一方でMVJでは、これら4部門すべて平等にポイントを獲得できるシステムであり、今回のような“歪み”を生んでしまったということです」(同)

 騎乗仲介を務めるエージェントの方針などもあり、トップジョッキーの中で川田騎手の騎乗回数が少ないことは昨年に限ったことではない。騎乗数が限定されることで体力を温存できたり、一鞍一鞍に対する集中力が高まるなど、川田騎手が好成績を挙げられている要因の1つになっていることは確かだろう。

 ただ、MVJ争いでは、その“弱点”がモロに出てしまった格好だ。

銀シャリ松岡

銀シャリ松岡

天下一品と唐揚げ好きのこってりアラフォー世代。ジェニュインの皐月賞を見てから競馬にのめり込むという、ごく少数からの共感しか得られない地味な経歴を持つ。福山雅治と誕生日が同じというネタで、合コンで滑ったこと多数。良い物は良い、ダメなものはダメと切り込むGJに共感。好きな騎手は当然、松岡正海。

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