
JRA「ロケットスタート」のT.バシュロに言葉の壁!? D.イーガンと揃って“冬休み”も…両者の境遇に大き過ぎる違い

先週末の開催では、短期免許で活躍しているD.イーガン騎手とT.バシュロ騎手が、2人揃って騎乗停止の処分を受けた。
イーガン騎手は、日曜中京メインの日経新春杯(G2)をヴェルトライゼンデとのコンビで制したが、直前の10Rで騎乗したダルエスサラームの斜行により、28日から2月5日まで9日間(開催日4日間を含む)の騎乗停止。そのため、当初予定していた29日の最終日を待たずに帰国の途に就くことになりそうだ。
「レース後に川田将雅騎手から祝福されると同時に、日本競馬でのアドバイスも受けていたようです。イーガン騎手の契約馬主である中内田克二さんですが、実は中内田充正調教師の父で川田騎手も気にかけている様子。実際、中内田厩舎の馬にも結構乗っていますし、馬の癖や乗り方などのアドバイスをしている光景もよく見掛けます。騎乗停止処分を受けた関係で今週末の騎乗が最後となりますが、また秋には戻ってくることでしょう」(競馬記者)
一方のバシュロ騎手は、関係者の話によるとコーナリングに課題があるとのこと。こちらは土曜中山の最終レースで、直線入り口から騎乗馬を外へと誘導した際、右ムチを入れたら左に斜行してしまい、被害を受けた馬が外の馬と挟まれる不利を受けた。これには本人も反省していたようだが、イーガン騎手と同じく28日から2月5日まで9日間(開催日4日を含む)の騎乗停止処分が下されている。
初の短期免許で右も左も分からない状況ながら、いきなり3勝を挙げたバシュロ騎手の腕は確かだが、以降は勝ち切れない競馬が続いており、もうひとつ波に乗り切れていない印象もある。
「ロケットスタート」のT.バシュロ騎手に言葉の壁!?
その理由のひとつと言われているのが通訳の問題だという。バシュロ騎手の通訳は、以前R.ムーア騎手の担当をしていたが、どうしても言葉の壁があるため、厩舎関係者や調教師の意図がなかなか伝わらないこともあったらしい。その結果、リクエストした内容と全く違う競馬になってしまい、意思の疎通に課題を残したという。
「ただ通訳するだけでなく、競馬の専門知識や業界用語を知らないと、関係者の正確な意図やニュアンスが伝わりにくいんです。J.モレイラ騎手やD.レーン騎手などの担当者は、日本語もペラペラで競馬に精通しており、関係者とのコミュニケーションもバッチリ、O.マーフィー騎手やB.ムルザバエフ騎手の担当は元騎手でしたから、そういうバックボーンは大きいと思いますよ」(同)
そういう意味では、単純に日本語が分かる通訳より、競馬の知識もある通訳ならバシュロ騎手の成績向上へと繋がる可能性もある。本人には気付きにくいことでもあり、周りにアドバイスする関係者がいればいいのだが……。
尊敬する川田騎手のバックアップも期待できるイーガン騎手は今週末までの騎乗となるが、バシュロ騎手の短期免許期間は2月28日までのため、騎乗停止処分が明けてもまだ3週間残っている。想定外の冬休みの間に、このビハインドをどう乗り越えていくか。フランスのトップジョッキーの巻き返しに注目したい。
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