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【かしわ記念(G1)展望】「中距離王」メイショウハリオVS「短距離王」シャマルが春のダートマイル王決定戦で激突!

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 4日、船橋競馬場では第35回かしわ記念(G1)が行われる。春のダートマイル王を決める一戦に今年は中央から6頭、地方から8頭、計14頭が集結した。

 最大の注目はメイショウハリオ(牡6歳、栗東・岡田稲男厩舎)とシャマル(牡5歳、栗東・松下武士厩舎)の初対決だ。オープン入りしてから中距離路線を主戦場にしてきた前者と、全8勝を1400m以下で挙げている短距離馬の後者が1600mの距離で相まみえる。

 実績的には昨年の帝王賞(G1)を制したメイショウハリオが一歩リードしているが、その後は3連敗中。昨秋のJBCクラシック(G1)でテーオーケインズに1秒2差の5着と完敗を喫すると、続く東京大賞典(G1)は1番人気を裏切っての3着と精彩を欠くレースが続いた。

 今年初戦は川崎記念(G1)という選択肢もある中、陣営は敢えてフェブラリーS(G1)で久々のマイル戦へ。レースではスタートで大きく出遅れた上、道中は最後方をついて行くのがやっとという厳しい展開となったが、最後方から直線大外を力強く伸びて、3着まで追い上げた。

 勝ったレモンポップには4馬身離されたが、これはスタートで出遅れた差。まともに出ていれば、もっと接戦に持ち込めていた可能性はあるはずだ。この距離を一度使われたことで、今回は追走も楽になるはず。好スタートを切って、昨年の帝王賞の時のように中団を取れれば、あっさりG1・2勝目を飾ってもおかしくない。


 1800~2000mがベストのメイショウハリオに対して、シャマルはデビュー当初は一貫してダート1200mを使われていた短距離馬だ。

 初の7ハロンに挑んだのは昨年のさきたま杯(G2)。ここでタイム差なしの3着に好走すると、さらに1ハロン延ばした昨秋の南部杯(G1)でも0秒1差の3着に食い込み、距離不安を払拭した。

 南部杯後は鞍上を川須栄彦騎手から川田将雅騎手に替えてチャンピオンズC(G1)に挑戦。しかし、さすがに1800mは長かったか、久々に馬券圏外となる5着に敗れている。

 その後は再び短距離路線にシフト。昨年12月に1400mの兵庫ゴールドトロフィー(G3)で2着に入ると、3月の黒船賞(G3)を3馬身差で快勝し、ここに駒を進めてきた。

 前走後には川田騎手が「とても学びのあるレースになった」と振り返ったように、砂を被る競馬にもしっかりと対応できた。充実期の今ならG1制覇を遂げても驚けない。


 メイショウハリオとシャマルの間に割って入る3番手集団は混戦ムード。7歳にして重賞初勝利を挙げたハヤブサナンデクン(牡7歳、栗東・吉村圭司厩舎)にもチャンスがある。

 3歳時にはレパードS(G3)に出走するなどダート路線での活躍が期待されていたが、3勝クラスを突破したのが6歳になってからと、才能を開花するのに時間を要した。

 オープン入り後はリステッド競走で好走するも、重賞ではワンパンチ足りない成績が続いていたが、今年初戦の東海S(G2)で3着に入ると、前走・マーチSで素質馬のウィリアムバローズに競り勝ち、自身初のG1挑戦を迎える。

 地方の砂はこれが初経験となるが、半妹ベレンが川崎で4戦3勝の好成績を残している。妹の後押しも受けて、地方の重い馬場もあっさりこなすか。

 4連勝で昨年のJBCレディスクラシック(G1)を制したのはヴァレーデラルナ(牝4歳、栗東・藤原英昭厩舎)。その後はTCK女王盃(G3)とエンプレス杯(G2)でともにグランブリッジに完敗を喫したが、2着を死守している。鞍上の戸崎圭太騎手は大井所属時代の2011年にフリオーソで制して以来のかしわ記念制覇を狙う。


 メンバーの中で、最もこの舞台を得意としているのはソリストサンダー(牡8歳、栗東・高柳大輔厩舎)だろう。

 かしわ記念は今年で3回目の出走。2年前は6番人気で2着、昨年は5番人気で2着と2年続けて連対している。いずれも先行馬を捉えられずに惜敗しているだけに、今年は道中早めに仕掛けていきたい。鞍上はこれが初コンビの松山弘平騎手だ。


 中央勢の最後はタガノビューティー(牡6歳、栗東・西園正都厩舎)。重賞未勝利で実績的には格下の存在だが、堅実な末脚を武器にオープン特別では常に上位争いに加わっている。左回りのマイル戦はベストの条件だけに展開一つで見せ場も演出できるだろう。

 8頭いる地方勢からは3頭の名前を挙げておきたい。

 まずは、昨年のNARグランプリ年度代表馬でもあるイグナイター(牡5歳、兵庫・新子雅司厩舎)。一時の勢いはないが、前走の黒船賞でシャマルの3着に入っている。笹川翼騎手との初コンビで一発を狙う。

 カジノフォンテン(牡7歳、船橋・山下貴之厩舎)は2年前の当レース覇者。通算12勝のうち7勝を地元の船橋で挙げている。知り尽くしたコースで2年ぶりの勝利をつかむか。

 昨年の南関牝馬二冠馬、スピーディキック(牝4歳、浦和・藤原智行厩舎)はこれが船橋初見参。前走フェブラリーSでは中央勢に挑戦状をたたきつけ、大健闘の6着に入った。4歳牝馬がかしわ記念を制すれば、交流競走になってから初めてとなる。

 今年はメイショウハリオとシャマルを中心に例年以上に強力なメンバーがそろった印象のかしわ記念。注目の発走時間は4日、20時5分を予定している。

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