
武豊「まだまだ良くなりそう」パートナーの大変身に手応え十分! デビュー戦で「鳴いてばかり」の敗戦から快勝も…期待馬を襲った残念過ぎるアクシデント

「体は減っていたけど、まだ太いね。それでも2走目で上積みがあったし、まだまだ良くなりそうだよ」
これは、先月28日に行われた京都2Rの2歳未勝利(ダート1200m)の後に武豊騎手から出されたコメントだ。
本レースを2着馬に4馬身の差をつけて圧勝したのが、トッピゴー(牡2、栗東・角田晃一厩舎)。10月8日のデビュー戦では、ダート1400m戦を中団から追走したが、見せ場を作れず7着に敗退していた。
ただ、陣営の話によると「非常によく水を飲む馬」ということもあり、“飲み過ぎ”も少なからず影響した太目残りだったとのこと。デビュー戦では何も分からずに鳴いてばかりいたという話だけに、2戦目の今回は戦闘モードへの切り替えに成功した様子だ。
デクラレーションオブウォー産駒の本馬は、母スマートレイチェルが現役時代に主戦を任されていた縁もあって武豊騎手が配合を進言し、そのまま名付け親となった期待馬でもある。オーナーのキーファーズも武豊騎手と昵懇の仲である松島正昭氏が代表を務める相手だけに、両者の並々ならぬ関係性を感じるエピソードといえるだろう。
もちろん、好時計を連発していた栗東の坂路調教でも、秘めたる能力の一端は見せていた。2戦目の最終追い切りは、4F49秒2という物凄い時計をマーク。2歳馬ながら3歳馬や古馬を優に上回るこの日の一番時計だった。これだけのタイムを出せる脚力とスピードの持ち主なら今回の楽勝も驚くほどではない。
これには冒頭で述べたように武豊騎手も、パートナーのさらなるパワーアップに期待するコメント。翌日に控える大一番の天皇賞・秋(G1)で騎乗するドウデュースの追い風となるはずだった。
しかし、結果はご存知の通り、5R終了後の検量室前でレースに騎乗していた馬に右足を蹴られて負傷するという想定外のアクシデントが発生。その後の3鞍を乗り替わることとなり、戸崎圭太騎手が急遽代打を任されたドウデュースも7着と振るわなかった。
トッピゴーを襲った残念過ぎるアクシデント
結局のところ先週末に騎乗した8鞍の内、勝利を挙げたのもトッピゴーのみ。武豊騎手としては、失意の2日間となってしまった訳だが、さらなる悲報が待ち受けていた。
キーファーズの公式ホームページである「キーファーズサロン」に掲載された10月31日付のトレセンレポートによると、予定通りジャパンC(G1)に向かうドウデュースの情報とともに、「骨が欠けていた」ことが判明して金曜(3日)に手術を行うらしい。
陣営の話では骨折した部位は、右前の膝で復帰まで半年かかる模様。次走が楽しみになる勝ち方を見せてくれていただけに、残念過ぎるアクシデントの発生となってしまった。
ジャパンCで巻き返しを期す武豊騎手にとっても、何かと胸中複雑な先週末だったのではないだろうか。
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