
ジャスティンパレスの「半兄」にブレイクの予感!? ノーステッキで新馬が大楽勝、前日には「無敗」のクラシック候補も出現

12日、東京5Rに行われた2歳新馬戦(芝1600m)は、1番人気ノーブルロジャー(牡2歳、栗東・吉岡辰弥厩舎)と石川裕紀人騎手のコンビが優勝した。
好スタートを決めたノーブルロジャーは、内からジーゲルを行かせて道中2番手。石川騎手がレース後「跨ってからゴールするまで、特に何もすることがなかった」と振り返っていた通り、実にスムーズな追走で最後の直線を迎える。
1000m通過63秒4という、逃げたジーゲルにとっても非常に楽な流れだったのだが、ノーブルロジャーは残り400mで楽々と並びかけて交わし去る。ノーステッキのまま、最後は1馬身3/4差をつけての完勝だった。
「石川騎手がレース後に『コントロール性に優れている』と話していた通り、非常に優等生的な走りでした。着差以上の楽勝で、2番手追走から繰り出した上がり3ハロン33秒3も文句なし。3着以下は4馬身以上離れており、前2頭はかなり強そうです。2着ジーゲルにしてみれば、今日は相手が悪すぎましたね」(競馬誌ライター)
抜群のレースセンスで初陣を飾ったノーブルロジャーは、父がパレスマリス。同種牡馬の産駒はジャンタルマンタルが前日に開催されたデイリー杯2歳S(G2)を無敗で制し、一躍クラシック候補に躍り出るなど、これで2日続けて2歳戦での白星となった。
ジャスティンパレスの「半兄」がブレイクの予感!?
なお昨年までJRAで産駒が1頭しか走っておらず、日本ではあまり聞き馴染みのない種牡馬パレスマリスだが、実は今年の天皇賞・春(G1)を制したジャスティンパレスの半兄である。
ノーブルロジャーが勝利を収めたことにより、これで中央でデビューした同産駒は5頭中3頭が勝ち上がったことになった。ジャスティンパレスの兄ということもあって、日本の馬場に高い適性を示している。まだ頭数は少ないが、これから先ブレイクするかもしれない。
「カーリン産駒のパレスマリスは、現役時代に米国でベルモントS(G1)などG1・2勝。2015年に引退して種牡馬入りすると、初年度から無敗でブリーダーズCジュベナイルターフ(G1)を制したストラクターを送り出すなど、すでに実績があります。
ちなみにノーブルロジャーなんですが、そのストラクターと同じ父パレスマリス×母父モアザンレディという配合なんですよ。これはパレスマリスの成功パターンといえそうなだけに、これから相当の活躍も期待できるんじゃないですかね。
またパレスマリス産駒は、サンデーレーシング所属のイラーナもすでに入厩済み。近いうちにデビューすることが予想されるだけに、こちらも注目しておいて損はないと思いますよ」(同)
「将来性も十分で、色々な可能性がある良い馬です」
石川騎手はレース後、ノーブルロジャーの今後の可能性についても絶賛。管理する吉岡調教師も「調教で本当に動いていたし、何より気性が競馬向き。素直でスピードがあるし、言うことがないです」と話すなど、手放しで褒めちぎっている。
今後は放牧に出る予定で、次走は未定のようだが、今日の走りを見る限り次回も十分に期待できることは間違いない。ノーブルロジャー、そしてパレスマリス産駒の今後に注目したい。
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