GJ > 競馬ニュース > 「存亡の危機」に瀕したフェブラリーSが不運過ぎるワケとは?過去に行われたのは2回のみ…毎月恒例○○ステークスには「幻のレース」も
NEW

「存亡の危機」に瀕したフェブラリーSが不運過ぎるワケとは?過去に行われたのは2回のみ…毎月恒例○○ステークスには「幻のレース」も

「存亡の危機」に瀕したフェブラリーSが不運過ぎるワケとは?過去に行われたのは2回のみ…毎月恒例○○ステークスには「幻のレース」もの画像1

 今週末の日曜東京では、1着馬にフェブラリーS(G1)の優先出走権が付与される根岸S(G3)が行われる。

 昨年の優勝馬レモンポップは本番を制しただけではなく、下半期のダート王を決めるチャンピオンズC(G1)も優勝。2023年度のJRA賞では、ウシュバテソーロを上回る票を獲得し、最優秀ダート馬の勲章も手に入れた。

 その一方で、JRAのG1を優勝したレモンポップと、海外のドバイワールドC(G1)やブリーダーズCクラシック(G1)で好走したウシュバテソーロのどちらを上に評価するかは物議を醸したのも事実だ。

 G1勝利数の上ではどちらも3勝なのだが、サウジC(G1)の創設を機に近年のダート路線は国際志向が強まったこともあり、有力馬による海外遠征の増加とともに、JRA・G1の存在価値が失われつつある現実に注目が集まっている。

開催時期の変更も視野に入るもレース名称がネック?

「一昔前なら日本のダート馬が海外のダートに挑戦しても、まったく歯が立たずに惨敗するシーンも珍しくありませんでした。そもそも芝のレースが中心の日本では、1着賞金でも芝とダートで大差がついているのが現状です。

ジャパンC(G1)や有馬記念(G1)の賞金が5億円なのに対し、フェブラリーSやチャンピオンズCのそれは、世代限定G1を除けば最低の1億2000万円でしかありません。有力馬の陣営が約13億円のサウジCや約9億円のドバイワールドCを目標にするのも当然の流れだったでしょう」(競馬記者)

 このような状況を考えると、本来ならダートのトップクラスが覇を争うはずだったフェブラリーSの立ち位置は非常に危うくなる。魅力的なレースにするためには、賞金アップも視野に入るが、さすがに世界最高峰を誇る海外のG1相手では分が悪い。

 そうなると、今度は開催時期をずらして生き残りを図る手段もあるのだが、今度はフェブラリーSという名称が障害となるだろう。2月に行われるからフェブラリーSであり、それ以外の月に行われたのでは、レース名に矛盾が生じるからである。

 話は少し逸れてしまうが、1月のジャニュアリーS(OP)から12月のディセンバーS(L)まで毎月のように開催月が名称に含まれるレースがあるものの、グレードがG1のレースはフェブラリーSのみ。その年の最初に開催されるG1として定着しているだけに、JRAとしてもできれば格下げは避けたいところだ。

 ちなみに開催月の名称を持つレースの中で、幻のレースといえそうなのは、8月に行われていたオーガストSだ。1回目は1988年に当時900万下条件(福島ダート1700m)で行われ、2回目は2000年にOP(中山ダート1800m)として行われたことがある。

 97年にG2からG1へと昇格したフェブラリーSだが、それから30年も経たない内に存亡の危機に瀕しているのは、あまりにも不運過ぎたといえるのかもしれない。

GJ 編集部

GJ 編集部

真剣勝負の裏にある真実に切り込むニュースサイト「GJ」の編集部です。これまで作成した記事は10000本以上。競馬歴10年超えの情報通が業界の「しがらみ」を取り払った「本音」や「真実」にも臆することなく、他のサイトとは一線を画したニュース、サービス提供を行っています。

真剣勝負の真実に切り込むニュースサイト「GJ」

Twitter:@GJ_koushiki

Instagram:@goraku.horse.racing0505

「存亡の危機」に瀕したフェブラリーSが不運過ぎるワケとは?過去に行われたのは2回のみ…毎月恒例○○ステークスには「幻のレース」ものページです。GJは、競馬、, , の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。ギャンブルの本質に切り込むならGJへ!

Ranking

17:30更新
  • 競馬
  • 総合
  1. クロワデュノール「世代最強説」に現実味も…ダービー馬候補が未勝利戦より遅い時計の怪
  2. ジャパンCはノーザンファームに逆らうな?武豊×ドウデュース、ルメール×チェルヴィニア、さらに社台グループの意外な隠し玉が出走?
  3. 武豊ドウデュースに「最強刺客」立ちはだかる…今年のジャパンCで「外国馬は消し」が危険すぎる理由
  4. ルメール軍団「誤算続き」で迷走中?使い分けの弊害に一部ファンから疑問の声
  5. 武豊×ドウデュース完全包囲網で波乱含み!?豪華メンバーのジャパンCにチェルヴィニア、ブローザホーン、オーギュストロダンら最強メンバー集結。レジェンド元JRA騎手の見解は?
  6. 「別競技」の高速馬場で欧州最強マイラーの意地見せたチャリン!ジャパンC参戦オーギュストロダン、ゴリアットに朗報?
  7. エアスピネル降板に武豊騎手は「何」を思う……8年前、すべてを手にしてきた天才騎手が”最大級”の屈辱を味わった「ウオッカ事件」とは
  8. C.スミヨン騎手「サンデーが拒否」原因はC.ルメール騎手? ドバイターフ(G1)リアルスティール「鞍上ドタバタ劇」の裏事情
  9. 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
  10. 【ジャパンC(G1)展望】「ディープ」オーギュストロダンVS「ハーツ」ドウデュース、2005年有馬記念から19年越しの最終決戦!