GJ > 競馬ニュース > 【共同通信杯】「ダート変更」も完勝エルコンドルパサーの衝撃から26年…1番人気が「9連敗中」の苦戦、最有力2歳王者の取捨は?【東大式必勝馬券予想】
NEW

【共同通信杯】「ダート変更」も完勝エルコンドルパサーの衝撃から26年…1番人気が「9連敗中」の苦戦、最有力2歳王者の取捨は?【東大式必勝馬券予想】

【共同通信杯】「ダート変更」も完勝エルコンドルパサーの衝撃から26年…1番人気が「9連敗中」の苦戦、最有力2歳王者の取捨は?【東大式必勝馬券予想】の画像1

 昔から「二月逃げる三月去る」というが、今年はうるう年で1日多い一方、3連休が2度もある。遊び惚けているうちにクラシックシーズンはすぐそこだ!最初の3連休の中日、11日には共同通信杯(G3)が行われる。

 1971年から東京競馬場の芝1800m条件で定着し「ダービー制覇を目標とする3歳馬が東京コースを使っておこう」というレース。2歳の秋ではまだ評価は定まらず、年が明けて1月、3月は中山開催だから府中の重賞はここがチャンス。毎年のように有力馬が集い、文字通りカブラヤオーを “嚆矢”としサクラショウリ、ダイナガリバー、アイネスフウジンらがダービー馬に輝いている。

 しかし、だ!競馬界の七不思議の筆頭にもあげたいが、2001年のジャングルポケット以来、左回り・共同通信杯の勝ち馬からダービー馬は出現せずゴールドシップ、イスラボニータ、ディーマジェスティ、エフフォーリアと皐月賞馬ばかり輩出し2着馬からもドゥラメンテ、ジオグリフが……。

 逆に皐月賞(G1)と同コース同距離、右回りの弥生賞(G2)からは近い順に去年のタスティエーラ(弥生1着、以下同)、ドウデュース(2着)、ワグネリアン(2着)、マカヒキ(1着)とダービー馬を送り出す一方、2010年のヴィクトワールピサ以降、勝ち馬からの皐月賞馬はゼロ。この共同通信杯→皐月賞、弥生賞→ダービーのいわば「左右の腸捻転現象」をうまく説明できる生物学的根拠があったら教えてほしい。

 私は東大式鉄則「若いうちは右も左もわからない」を唱えたい。人間もそうだが社会に出たては環境につべこべ言わず一生懸命やるが、歳を重ねるとズルくなって得意なことしかやらなくなる……と、阪神ジュベナイルF(G1)やチューリップ賞(G3・当時)を勝っているもののダービー以降右回りはとんと走らなくなったウオッカ姉さんの成績表を見ながらそう思うのだ。

「ダート変更」も完勝エルコンドルパサー

 そんな共同通信杯、最も強烈な印象を残したのが1998年のエルコンドルパサー。強いだけじゃない強烈の理由はもう一つあって「降雪のためダート変更された」。今は開催中止や月曜などに順延のケースが多いのだが、当時は売り上げを減らしたくなかったのか、芝ダートどっちでもエルコンドルパサーが勝つと思ったのか、グレード(G3)を外してダート1600mで施行された。

 ちなみに現在のところ、平地重賞で最後のダート変更がこのレースだ。私は積雪が残り寒風吹きすさぶ府中のスタンドで凍えながら観戦していた。エルコンドルパサーは外国産馬ゆえクラシックレースには出られず(当時)、春の大目標は“マル外ダービー”の異名を取るNHKマイルC(G1)。新馬、500万下とダートで2着に7馬身、9馬身差の圧勝中でダート変更はむしろ望むところ。

 単勝1.2倍の圧倒的支持を受け、他の8頭とともにゲート入り。ドロドロの不良馬場の中、逃げるドクトリンを横目で見ながら中団追走。直線に入ってからは他馬とは全く違う脚色で追いすがるハイパーナカヤマに2馬身の差をつけ先頭ゴール!

 以降エルコンドルパサーは芝に転向、同年のNHKマイルC、ジャパンC(G1)を制し翌年の凱旋門賞(仏G1)2着。日本競馬史上最強馬の声もある彼の若き日、悪天候の中ちょっぴり苦しんで勝ったレースとして諸兄も記憶されたい。 

 この辺で「東大馬券王の大よそー」に移ろう。

 朝日杯フューチュリティS(G1)を制した2歳王者、ジャンタルマンタルが最有力だが、不思議なことに1番人気は10年前のイスラボニータ以来勝っていない。かつて無敗の4連勝で挑んだアドマイヤマーズも後の二冠馬ドゥラメンテもなぜか2着。年末の2歳G1から4月の本番へ少し緊張感の解ける2月、名馬にも油断が生じるのだろう。

 ジャンタルマンタルは3連単の2着付けで、1着には新馬戦圧勝のべラジオボンド&ジャスティンミラノ、朝日杯FSで道中不利を受けながら2着のエコロヴァルツを指名。もちろん3戦無敗に敬意を表し、ジャンタルマンタルの1着固定も押さえる。

 東大式鉄則「春のクラシックロードは、最終決着を思い描いて予想せよ」。ジャンタルマンタル陣営は「春は皐月賞が目標」と公言し、ホープフルS(G1)を勝った牝馬レガレイラも桜花賞(G1)でなく皐月賞直行の模様。文字通り“雌雄を決する”春のクラシック第一冠を想像しながらレースを楽しもうではないか。

尼崎昇

尼崎昇

初めて見たダービー馬はタニノハローモア。伝説的な名馬の走りをリアルタイムで見てきた筋金入りの競馬通は「当たって儲かる予想」がモットー。過去に東京大学で競馬研部長をつとめ、スポーツ新聞やラジオ解説を担当した勝負師の素顔は「隣の晩ごはん」や「おもいッきりテレビ」などの大ヒット番組を手掛けたキー局の元敏腕プロデューサー。德光和夫、草野仁ら競馬界の著名人との親交もあり、競馬談義を繰り広げる仲である。

【共同通信杯】「ダート変更」も完勝エルコンドルパサーの衝撃から26年…1番人気が「9連敗中」の苦戦、最有力2歳王者の取捨は?【東大式必勝馬券予想】のページです。GJは、競馬、, , の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。ギャンブルの本質に切り込むならGJへ!

Ranking

17:30更新
  • 競馬
  • 総合
  1. クロワデュノール「世代最強説」に現実味も…ダービー馬候補が未勝利戦より遅い時計の怪
  2. ジャパンCはノーザンファームに逆らうな?武豊×ドウデュース、ルメール×チェルヴィニア、さらに社台グループの意外な隠し玉が出走?
  3. 武豊ドウデュースに「最強刺客」立ちはだかる…今年のジャパンCで「外国馬は消し」が危険すぎる理由
  4. ルメール軍団「誤算続き」で迷走中?使い分けの弊害に一部ファンから疑問の声
  5. 武豊×ドウデュース完全包囲網で波乱含み!?豪華メンバーのジャパンCにチェルヴィニア、ブローザホーン、オーギュストロダンら最強メンバー集結。レジェンド元JRA騎手の見解は?
  6. 「別競技」の高速馬場で欧州最強マイラーの意地見せたチャリン!ジャパンC参戦オーギュストロダン、ゴリアットに朗報?
  7. エアスピネル降板に武豊騎手は「何」を思う……8年前、すべてを手にしてきた天才騎手が”最大級”の屈辱を味わった「ウオッカ事件」とは
  8. C.スミヨン騎手「サンデーが拒否」原因はC.ルメール騎手? ドバイターフ(G1)リアルスティール「鞍上ドタバタ劇」の裏事情
  9. 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
  10. 【ジャパンC(G1)展望】「ディープ」オーギュストロダンVS「ハーツ」ドウデュース、2005年有馬記念から19年越しの最終決戦!