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【弥生賞(G2)直前】シンエンペラー「輸送やコースへの戸惑いはない」トロヴァトーレは「ルメールと皐月賞も?」ファビュラススター「いい意味で予想を裏切って」

【弥生賞(G2)直前】シンエンペラー「輸送やコースへの戸惑いはない」トロヴァトーレは「ルメールと皐月賞も?」ファビュラススター「いい意味で予想を裏切って」の画像1

 3日、長らくリーディングサイアーに君臨したディープインパクトの名を冠した弥生賞ディープインパクト記念(G2)が行われる。近年は有力馬がトライアルを挟まずに皐月賞(G1)へ直行することが多いが、今年は高い素質を秘めた馬たちが出走を予定している。

 このトライアルレースへと歩を進める陣営から直前の近況が伝えられてきた。ここではその一部をお伝えしよう。


 全兄に凱旋門賞(G1)勝ち馬のソットサスを持つシンエンペラー(牡3歳、栗東・矢作芳人厩舎)は、このレースだけでなく、クラシック全体の主役の1頭と目されている。

 デビュー戦を勝利すると、2戦目の京都2歳S(G3)も快勝。年末のホープフルS(G1)では、B.ムルザバエフ騎手を背に2番人気に支持された。レースでは2番手、3番手の前目につけて運ばれると、直線では内から一度先頭へ。だが、外から追い上げたレガレイラに交わされ、惜しい2着に終わっている。

「実はホープフルSは決して順調とはいえない調整過程を経ていたんです。それでも2着と結果を残しているので、やはり能力は高いですね。最後の直線でソラを使って外に膨れるなど若さが出ましたが、この辺りに関して、陣営はレースを経験しながら改善したいという思惑もあったと言います。あくまでクラシックを見据えているということなのでは?

今回はホープフルSと同じ舞台なので輸送やコースへの戸惑いはないでしょう。課題克服に前進があれば、いい形で本番へと向かえると思いますよ」(栗東関係者・A)

 前回の敗戦を教訓にするシンエンペラーに死角なしか。


 今回は11頭が出走するが、栗東所属馬はシンエンペラーのみ。この1頭を美浦勢が迎え撃つこととなる。

 トロヴァトーレ(牡3歳、美浦・鹿戸雄一厩舎)は、中山2000mで2戦2勝するなど得意としている舞台。デビュー戦、2戦目ともに前目につけると、上がり33秒台の脚を使う強い勝ち方で快勝。高い能力を秘めていることを証明している。

「育成先のノーザンファーム天栄でかなり期待されている存在。前走で乗ったW.ビュイック騎手は“ダービー候補に名乗りを上げる”と断言していましたよ。今回騎乗するC.ルメール騎手にはいいお手馬がたくさんおり、その中にはホープフルSを勝ったレガレイラもいますが、ここでの結果次第では、皐月賞でトロヴァトーレを選ぶ可能性もあるとのことです」(美浦関係者・A)

 有力騎手からも高い期待をかけられているトロヴァトーレ。今回の結果次第ではクラシックの主役になりそうだ。


 侮れない存在として名前が挙がるのはファビュラススター(牡3歳、美浦・萩原清厩舎)だ。

 マイルのデビュー戦を快勝後、2戦目は距離延長して3歳1勝クラス(中山・芝2000m)に挑戦した。後方の9番手を追走し、1000m過ぎから徐々に外から進出を開始。直線に入ってもその脚は衰えることなく、残り200mで他馬を交わして抜け出すと、先頭を譲らず、ゴールを駆け抜けた。

「母馬ヴンダーゾンネがスプリントで使われていたので、距離延長しても大丈夫かという声もあったのですが、いい意味で予想を裏切ってくれましたね。

この中間の稽古も気持ちが高ぶることもなく、いい雰囲気で最終追い切りまで終えることができたようです。『気性面の若さはありますが、1戦こなすごとに改善している。このメンバーでいい勝負ができれば本番も楽しみ』とスタッフも明かしていました」(美浦関係者・B)

 皐月賞に向けて、ファビュラスな結果を得ることができるだろうか?


 約5億円で落札されたダノンエアズロック(牡3歳、美浦・堀宣行厩舎)は、ここが分水嶺と見られている。

 2戦目のアイビーS(L)をJ.モレイラ騎手とともに快勝。レース後、モレイラ騎手が『ダービー馬だね!』とコメントしたため、注目度が急上昇していた。ところが、その言葉と裏腹に陣営のテンションは上がってこない。

「前走からさらに馬体重が増えているんですよね。成長と考えられなくもないものの、あまり大きくなりすぎると距離に限界を感じるフォルムに見えてきて……。元来、スピードタイプ血統ですから。

ほかにも、喉の不安や気性面など色々と課題は残っています。しかも、今回は初めての右回りで初距離の2000m。ポテンシャルの高さは疑いようがないので、何とかクリアしてほしいところなのですが……」(美浦関係者・C)

 ここは試金石か?


 出世レースとして知られる東京スポーツ杯2歳S(G2)で2着に入ったシュバルツクーゲル(牡3歳、美浦・鹿戸雄一厩舎)は、ここで再び真価を発揮できるか。

「前走はさほどペースが緩まないなか、2番手を進んでいく厳しい展開でしたが、よく頑張ってくれましたね。前目で競馬をするタイプですが、今回は明確な逃げ馬がいないため、ハナを奪うことも考えられます。主導権を握った際にはどんな走りを見せるのかにも注目です。

中間はクモズレ(後肢の球節の下部にできる円形のむくれ傷)防止のためにポリトラックコースと坂路を併用していました。鹿戸師は『調整自体は順調で動きも悪くありません。新馬戦を勝っている中山ですので期待しています』と語っていましたよ」(美浦関係者・D)

 展開次第では上位進出も夢ではない!?

 牡馬クラシック第1戦・皐月賞に向けて有力馬が集結した今回の弥生賞。どの馬に勝利の女神が微笑むのか。発走は15時45分を予定している。

GJ 編集部

GJ 編集部

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