【金鯱賞(G2)】ドゥレッツァ59kgも「体格が大きくなっているので、今なら」プログノーシス「休み感が拭えない」!? 春G1を睨む陣営の“極選現場情報”
10日(日)、中京競馬場では金鯱賞(G2)が開催される。大阪杯(G1)に向けて最重要ステップレースとして位置付けられているため、今年も春のG1制覇を目指す陣営が集った。
そんな一戦で虎視眈々と上位を狙う陣営の情報が編集部に届けられた。今回はその一部を紹介しよう。
昨年の菊花賞馬・ドゥレッツァ(牡4歳、美浦・尾関知人厩舎)は、今年の始動戦として金鯱賞を選択した。
春のクラシックには間に合わなかったものの、昨年の夏に古馬相手に条件戦を連勝し、一気に評価をあげた。本番の菊花賞(G1)では重賞初出走、さらに大外17番に入ったにもかかわらず4番人気という高い評価。レースではC.ルメール騎手に促されてハナを奪い主導権を握ると、勝負どころで3番手に下げて脚を溜める。最後の直線では上がり最速34秒6の末脚を使い、2着タスティエーラに3馬身半の差をつけて最後の1冠に輝いた。
「稽古では、2週続けて単走で追われていました。これは『自分のリズムで走ることを重視』していたからだそう。動き自体は良かったと思います。
今回はメンバー最重量となる59kgを背負うことになりましたが、尾関師は『体格が大きくなっているので、今なら耐えられるでしょう』と語り、『このコースは前残りになりやすいですが、うまく鞍上が導いてくれることを期待します』とルメール騎手の手腕に期待していましたよ」(美浦関係者・A)
この馬の次走は天皇賞・春(G1)とのこと。幸先の良いスタートを切ることができるか。
日本ダービー(G1)では15番人気ながら5着と、いい意味で人気を裏切ったノッキングポイント(牡4歳、美浦・木村哲也厩舎)。
昨夏の新潟記念(G3)では古馬を蹴散らして重賞初勝利をあげると、勢いそのまま菊花賞に向かう。菊花賞では10番人気ながらダービーの再現なるかと期待されたが、無念の15着に終わっている。
「菊花賞は道中で他馬と接触をしたのが痛かった。これで脚に外傷を負ってしまったので、陣営は立ち上げには慎重になっていたようです。あと、やはり3000mは長すぎたと考えての中距離に挑戦となったようなのですが『この距離だと競馬もしやすくなるけど、やはり休み明けなのである程度割り引いて考えないと……』と木村師は控えめでしたね」(美浦関係者・B)
実力を発揮するのはもう少し先か。
古豪・ハヤヤッコ(牡8歳、美浦・国枝栄厩舎)は前走に次いで人気を覆す走りが期待されている。
掲示板に載るか載らないかの成績を残していたハヤヤッコ。だが、中日新聞杯(G3)では13番人気ながら2着と激走。高額配当の立役者となった。
「前走は良馬場で上がり33秒台の末脚を発揮。8歳ですが、あれだけの脚が使えるんですから、まだ衰えたと見るのは早いでしょう。相手は強くなっていますが、前走の内容を考えると押さえておいても損はないかもしれません。稽古では時計が出ていませんが『元々、動かないタイプなので、問題ありません』と国枝師は教えてくれました」(美浦関係者・C)
前走に続いて好走なるか。
プログノーシス(牡6歳、栗東・中内田充正厩舎)に連覇の期待がかかる。
昨年は金鯱賞、札幌記念とふたつのG2を勝ち、G1でもQE2世C2着、天皇賞・秋3着、香港C5着と好走。G1の舞台でも互角に渡り合える実力があることを証明した。
金鯱賞は昨年、プログノーシスが重賞初制覇を達成し、その後の飛躍につなげた舞台。今年もここで結果を出して次に繋げたいところだが、陣営のテンションが上がってこない。
「1週前に川田将雅騎手が追い切りに乗ったのですが、スタッフは『ピリッとするかと思っていたけど、休み明け感が拭えない』と渋い顔をしていましたよ。現状では走りのバランスが整うのに時間がかかりそうなので、ポジションを取れない可能性が高いでしょうね。今回はこれといった逃げ馬も不在ですから、よほど展開が向かないと……。能力は高いので次に繋がる走りは見せてくれると思うのですが」(栗東関係者・A)
連覇に黄色信号点滅!?
連勝中と勢いに乗るヤマニンサルバム(牡5歳、栗東・中村直也厩舎)。
昨年は金鯱賞で4番人気に支持されたものの7着。その後は苦戦が続くも、昨秋のオクトーバーS(L)を逃げ切ってオープン特別初勝利を記録すると、続く中日新聞杯(G3)では好位から押し切る強い競馬で快勝。実力を発揮し始めている。
「中京は6戦5勝と得意としています。昨年の金鯱賞は外枠でスムーズに前に行くことができず崩れてしまいました。ただ、馬自身もそこから力をつけていますので、この相手にも十分やれると思います。
行く馬がいなければ逃げてもいいですし、主張する馬がいれば控えることもできる自在性も武器。三浦皇成騎手もクセなどを把握しているようなので期待したいですね」(栗東関係者・B)
得意の舞台で一撃を狙う?
ブレイヴロッカー(牡4歳、栗東、本田優厩舎)は重賞初制覇を目指す。
昨年、秋から暮れにかけて条件戦を2連勝。重賞初挑戦となった京都記念(G2)ではスタート直後に少しつまずくも、6着と粘りのある走りを見せた。
「前走はいい内容で強敵相手によく頑張ったと思います。スタッフによれば『前走後グリーンウッドに放牧に出して、背中と腰の疲労を回復させた後に、帰厩してここを目標に乗り込んできました』と話していました。調子は良さそうなので、上位争いに食い込んできてもおかしくはないですね」(栗東関係者・C)
意外な伏兵の台頭なるか?
ここを勝利し、大阪杯に向かうのはどの馬になるのだろうか。発走は15時25分を予定している。
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