天皇賞・春(G1)レインボーラインには疑問!? 天才・楠原安里梨が見据える長距離戦の「結末」

――なるほど。十分可能性はあると思います。では、最後の一頭をお願いします。
楠原安里梨:非常に悩みましたが、ここはアルバート(牡7歳、美浦・堀宣行厩舎)。長距離戦ステイヤーズS(G2)を3連覇するなど実績は残しています。ですが、どの年もアルバートの実力が突出しており、他の出走メンバーの実力に疑問が残るんですよね。実績が五分以上の馬たちを相手に、どれだけ対抗できるのかがポイントになってくるでしょう。
その点を不安視されているのか、今回も人気薄だと予想されています。ただ、鞍上はC.ルメール騎手です。侮ると”一撃”も十分にある怖い存在なのは間違いないですよ。乾坤一擲の走りを期待したいですね。
――ありがとうございました。ですが、クリンチャーやガンコ、レインボーラインなどの上位人気に支持されるという予想されている馬の名前があがりませんでしたね。理由はありますか?

楠原安里梨:クリンチャーは仕上げてくると思います。ただやはり、武豊騎手が騎乗停止になって三浦騎手に乗り替わったのが気になります。三浦騎手は京都競馬場での出走経験が乏しいこともありますが、ここでは1勝しかあげていませんからね。また良馬場で同馬が本領を発揮できるのかも疑問ですし、とにかく不安材料が多すぎだと思うんです。
ガンコはナカヤマフェスタ産駒という血統が面白いですよね。前走はさほどムチを使わずに勝利したことで実績もあり、注目しています。ただ、58kgの斤量を背負って走ることができるのかが疑問。そして去年の秋以降1カ月に1回のペースで出走しているので、そろそろ疲れがたまっているころなのではないかと。その状態でスピードを持続させることができるのかが不安ですね。
最後にレインボーラインですが、この馬は馬場に尽きます。やはり同馬は重馬場、悪路のときこそ真価を発揮できる馬なので、好天が予想されている今年のレースでは少し厳しいのではないでしょうか。あとは個人的ではありますが、今年の天皇賞・春で人気を集めることが予想されている点も引っ掛かりますね。穴人気のときこそ走る、レインボーラインにはそんな存在でいてほしいんですよ。わがままなお願いではありますけどね(笑)。
あと今回はトリガミにならないことも祈っています(笑)。ありがとうございました。
(取材・構成=編集部)
■楠原安里梨
Twitter @arina__83
PICK UP
Ranking
11:30更新
「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
【香港C(G1)展望】BC制覇の偉業から1か月、ラヴズオンリーユー有終の美へ!レイパパレはC.スミヨンと新コンビ、最大のライバルは最高レーティングの英国馬
横山典弘騎手が若手騎手に「あの乗り方はやめろ」岩田康誠騎手らが実践する「お尻トントン」は、競走馬の負担になるだけ?- 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
- JRA調教師の目標は「餌やり」からの卒業!? 競馬界の「影の王」ノーザンファーム外厩大成功に存在意義ズタズタ……
- 四位洋文騎手が「トラウマ」嘆く……武豊騎手も不快感を露にした昨年「マイルCS」ディサイファの悲劇
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- エリザベス女王杯「単勝430.6倍」大激走に19歳ジョッキーも「本当に信じられません」。 武豊1番人気がまさかの結末で生まれたJRA・G1最高配当【競馬クロニクル 第30回】
- 「死活問題」発生に競馬YouTuberが絶滅の危機!? 突然の動画削除にファンも動揺…… チャンネル配信者らに何が起こったのか
- エアスピネル降板に武豊騎手は「何」を思う……8年前、すべてを手にしてきた天才騎手が”最大級”の屈辱を味わった「ウオッカ事件」とは















