
【JRA安田記念】アーモンドアイの足を引っ張る3つの不安要素。ルメールはこの逆境を乗り越えられるか?
週末はいよいよ安田記念。ルメールの復帰、アーモンドアイとダノンプレミアムの初対決、そして武豊とレーンなどまさに役者が揃った大一番。春競馬を締めくくるに相応しいビッグレースと言えよう。
マスコミもファンも注目はやはりアーモンドアイに注がれている。そして誰もが「アーモンドアイが負けるはずがない」と思ってもいるだろう。しかし絶対はないのが競馬。この安田記念においても、アーモンドアイが「負ける」要因ともいえる3つの不安要素がある。今回はアーモンドアイが抱える不安について考察してみた。
■不安要素A ~ルメールが苦手な左回りと心の隙~
鞍上のクリストフ・ルメールは、アーモンドアイを知り尽くす唯一無二のパートナー。しかしそのルメールが「左回りコース」に不安があるとすれば、陣営も心中穏やかではないだろう。ルメールが騎乗した東京コースでの重賞レースは、昨年のジャパンC勝利を最後に7連敗中。今年はJRAで重賞5勝だがすべて右回りであり、東京コースのNHKマイルCでは1番人気グランアレグリアで斜行して騎乗停止となった。今年東京・中京・新潟の左回りコースで、重賞は10戦して[0.4.1.5]という成績。1~3番人気に8度騎乗しての成績ということを考えると、この未勝利は不安になる。ちなみに右回りの重賞レースは、12戦して[5.1.1.5]という成績で勝率40%。このルメールの成績を見ても、今年の左回りコースは不得手という印象が否めない。
さらにルメールは今年の制裁がトップの46点。再度騎乗停止となるような乗り方をした場合、次回はさらに長期の騎乗停止処分となってしまうため、ここは大胆さに欠け慎重な騎乗にならざるを得ないのではないか。その心の隙が、他馬にとっては逆転のチャンスともいえよう。
■不安要素B ~血統的要因~
次の不安要素は、アーモンドアイの父親であるロードカナロア産駒の成績だ。ロードカナロア産駒は、今年東京の芝コースで3勝のみ。京都の芝が12勝ということを考えても、この差は対照的だ。しかも勝ったのは3歳未勝利と3歳500万クラスの3歳下級条件戦のみで、1000万・1600万・オープン特別・重賞では未勝利と上のクラスで勝利していない。昨年は東京の芝コースで14勝しており、決してコース自体に問題はなさそう。あるとすれば、昨年とは違う今年の馬場状態かもしれない。
今年はヴィクトリアマイル、オークス、そして日本ダービーと3週連続でG1レースがレコード決着になるなど高速馬場の傾向。その馬場が合わなかったのか、断然人気のサートゥルナーリアも日本ダービーで敗退。アーモンドアイの実績は別格としても、この現実は不気味であり、決して見逃すことはできない。
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