
JRA川田将雅「アーモンドアイを追い詰めた馬」でクイーンS楽勝!? 問題は「●●」
28日、札幌競馬場でクイーンS(G3、芝1800メートル)が開催される。最有力候補であるミッキーチャーム(牝4歳、栗東・中内田充正厩舎)について検討する。
ミッキーチャームの肩書きは今のところは“秋華賞(G1、芝2000メートル)でアーモンドアイの2着になった馬”だ。より大きな肩書きを得るためにはG1レースを優勝してG1馬の称号を得るしかないだろう。ミッキーチャームにとって、このクイーンSはやがてG1馬になるためのステップレースだ。
ミッキーチャームは昨年、3歳の2月に遅いデビューをする。すんなり初勝利を飾れたわけではなく、デビューからの3戦は4着、3着、2着と足踏みする。持てるスピード能力が発揮されたのは夏の函館未勝利戦(芝1800メートル)だった。ポンとハナに立って逃げると、直線では後続をぐんぐんと離し、2着馬に8馬身差をつける圧勝。続く函館の500万下(芝1800メートル)と札幌の1000万下特別(芝1800メートル)も後続に3馬身以上の差をつけて快勝した。
こうして初重賞・初G1の秋華賞に挑む。果敢に逃げてアーモンドアイと1馬身半差の2着だった。秋華賞のアーモンドアイは8分程度のデキだったとはいえ、1000万下を勝ったばかりの身で2着になったのは立派だったし、3着以下の後続も寄せ付けなかった。同世代の牝馬としてはトップランクの1頭になったと言える。
4歳になった今年の成績は次のとおり。
3月 中山 中山牝馬S(G3、芝1800メートル) 14着
4月 阪神 阪神牝馬S(G2、芝1600メートル) 1着
5月 東京 ヴィクトリアM(G1、芝1600メートル) 8着
極端な成績のように見えるが、栗東から関東への遠征競馬の成績が悪いということだ。長距離輸送によってテンションが上がってしまうと競馬にならなくなってしまう。中山牝馬Sでの大敗後、川田将雅騎手は「性格の難しいタイプ。きょうは輸送が大きく影響したと思います」とコメントしている。阪神牝馬S勝利後も、ヴィクトリアMについての不安を口にしている。「東京のG1は輸送が心配ですから手放しで『次も』とは言えませんが、みんなで対策を考えたいです」
ただし、ヴィクトリアMの敗因は輸送ではなかったようだ。レース後、川田騎手は「輸送をクリアしてすごくいい状態で競馬に向かえました。あまりにも時計が速すぎて…」とコメント。テンションが高くなる問題はなかったものの、超高速決着となったマイルの激戦はつらかったようだ。阪神牝馬Sでマイル重賞は勝っているが、基本的には1800~2000メートルが合っているのだろう。
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