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強さに「パンチ」がなかったモーリス、札幌記念レースぶりの「微妙」さ

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mo-risuyasuda.jpgモーリス(競馬つらつらより)

 久々の2000mで大きな注目を集めたマイル王モーリス札幌記念参戦。結果は、同馬と同じ堀厩舎、5番人気のネオリアリズムが先手を奪い、そのまま逃げ切り勝ち。稍重の馬場を読んで積極的にレースを進めたC.ルメール騎手が見事なレースを披露した。

 外枠だったモーリスは、終始外々を周り、最後の直線では鋭い伸び脚を見せたものの、ネオリアリズムに2馬身及ばず完敗。多くの有識者が指摘しているように、重くなった馬場が敗因であることは明らかだ。

 ただ、やはりマイルで見せるような圧倒的な強さを感じなかったのは事実。もちろん内容が特別悪かったわけではないが、2着がやっとという点からも「普通に強い馬」という印象を拭いきれなかった。惨敗したわけでもなく、2000mでも実力はトップクラスには違いないが、次走を天皇賞・秋に定めた場合、マイルG1のような大きな期待を持てない部分がある。「楽勝するかと思っていた」「次は、正直悩んでいる」と語る吉田勝己氏の言葉がすべてを物語っている。

 昨年の年度代表馬、歴代でも屈指のマイル戦績を残すモーリスだけに、もはや勝利がなければ「期待外れ」となってしまうのは致し方ないところ。前走2着に敗れた安田記念で見られたかかり癖が今回も見られた。

 騎乗した香港No.1騎手J.モレイラが「距離は問題ない」と語ってはいるが、やはり不安は拭えない。斤量差や馬場の向き不向きもあるだろうが、3歳馬レインボーラインに迫られたという点も、モーリスに影を落としている。

 果たしてモーリス陣営は、どのような秋ローテを選択するのか。注目が集まるところだ。

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