
JRA「不安」グランアレグリアがスプリンターズSへ……ルメール「使い分け」と精神面が影響か
今年の桜花賞馬グランアレグリア(牝3歳、美浦・藤沢和雄厩舎)が、9月29日のスプリンターズS(G1)から始動するとサンデーサラブレッドクラブのホームページで発表された。10月13日に開催される秋華賞(G1)には向かわず、11月17日のマイルCS(G1)への出走を予定しているという。
昨年、グランアレグリアはサウジアラビアRC(G3)で牡馬を相手に勝利。その後、阪神JFではなく朝日杯フューチュリティS(G1)へ出走し、単勝1.5倍の圧倒的な支持を受けるも3着に終わっていた。
そして今年、グランアレグリアはまず桜花賞(G1)へ直行。その変則ローテの影響も不安視されたのか、桜花賞ではキャリア初の2番人気。だが好位でレースを進め、4コーナーで先頭に立つと、そのまま後続を突き放して勝利。レースレコードを記録する圧巻の走りを見せつけた。
それから陣営はさらに変則となるNHKマイルCへ。2冠を狙ったグランアレグリアはここで単勝1.5倍のダントツの1番人気に支持されたものの、最後の直線で伸びず。さらに外に斜行し、ダノンチェイサーの進路を妨害したとして、4位に入線ながら5着に降着という結果に終わっていた。
「グランアレグリアはサウジアラビアRCのころから、一部で『我慢することを覚えさせないとマイル以上の距離は難しい』とささやかれていました。また春もオークスではなくNHKマイルCへ向かう際、陣営は『現状で精神面の不安が完全に払しょくされていない』ことを理由としてあげていました。
今回も一時は秋華賞と両睨みだったものの距離の問題、さらには持ち味であるスピードを活かすべく、このローテに決めたみたいですね。ただグランアレグリアはこれまで5戦していますが、いずれもマイル戦。秋2戦目を予定しているマイルCSならばともかく、400メートルも距離が短縮されるスプリンターズSでどれだけ力を発揮できるのかは不明です」(競馬誌ライター)
また鞍上を務めるであろうC.ルメール騎手の3歳牝馬のお手馬には、中長距離で期待されているコントラチェックがいる。これも、グランアレグリアが秋華賞に出ない理由のひとつなのかもしれない。
今年のスプリンターズSには、高松宮記念覇者のミスターメロディがセントウルS(G2)を挟み出走予定。また古豪レッツゴードンキ、CBC賞(G3)勝ち馬のレッドアンシェルらも参戦を予定している。
そしてダート界からも昨年のコリアスプリント覇者モーニンが再び芝へ転向し、セントウルSからスプリンターズSへ向かう予定。さらにドバイゴールデンシャヒーン(G1)で2着だったマテラスカイもここを視野に入れているという。今年は例年以上に一筋縄ではいかないメンバーが集結しそうだ。
グランアレグリアは秋のG1初戦でどんな走りを見せてくれるのだろうか? G1競走2勝目を上げる姿を見たい。
PICK UP
Ranking
17:30更新皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
ドゥラメンテ「最後の大物」出現なるか。わずか4世代から三冠牝馬リバティアイランドやG1・3勝タイトルホルダー「伝説」の最終世代をピックアップ
- 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
- 「世代最強候補」クロワデュノールは本物なのか?ホープフルSで下馬評を覆す最強刺客
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- 武豊が「告白」キタサンブラックによる宝塚記念(G1)の歴史的大敗劇で「何」があったのか……騒動が去った今だからこそ語られた「真相」<1>
- JRAスターズオンアース級「クラシック候補」が鮮烈デビュー!? 人気はなくても実力あり、リバティアイランドに強敵出現か
- 武豊やC.ルメールでさえ「NGリスト」の個性派オーナーが存在感…お気に入りはG1前に「無念の降板」告げた若手騎手、過去に複数の関係者と行き違いも?
- 北村友一「完全復活」の序章!「チーム・クロノジェネシス」が手掛けるキタサンブラック産駒がチェルヴィニア弟を完封で2歳“レコード”V