阪神JF(G1)大本命リアアメリアは「何故」敗れたのか? デビュー戦「馬なり8馬身」圧勝フィーバーの陰に隠れていた課題
「この日の阪神はやや前とインが有利な馬場でしたが、同条件で行われた8Rで大外枠のソシアルクラブが勝ったように、決して外枠が絶望的という状況でもなかったですね。
それ以上にスタートに不安があり、デビュー戦から川田騎手に後方からの競馬を教え込まれてきたリアアメリアにとっては、むしろゆっくり運べる8枠15番は理想的な枠だったのではないでしょうか。
それから初の『多頭数』だったことも、敗因には直接関係ないと思います。終始、外の後ろにいたので馬に囲まれたという展開でもないですし、最後の直線でも比較的スムーズに大外へ持ち出していました。頭数が多かったことがポテンシャルに大きな影響を与えたということは、まずないと思います」(同)
「気性面」「枠順」「多頭数」……いずれも戦前に囁かれていた“不安説”だが、すべて直接的な敗因には当たらないのかもしれない。逆に述べれば、だからこその単勝1.8倍だったのだろう。
そうなると「状態面」ということになってくるが、これもまた戦前では「絶好調」という見出しが躍っていた。特に1週前追い切りの内容が素晴らしく、実際に川田騎手もレース後に「中間の過程が良く、雰囲気は抜群に良かった」と発言している。
だが、そんな一見完璧に見えるリアアメリアの臨戦過程の中に「微妙な狂いがあったのでは」と指摘する声もある。
「今回は10月26日以来のレースでしたが、ずっと在厩で調整されていたんですよね。ノーザン系ホースクラブの馬なら(リアアメリアはシルクレーシング所属)普通、これだけ開くと外厩に出されるんですが、外厩に出した前走のアルテミスSで+20kgしたことが懸念されたのかもしれません。
もちろん、これだけ間隔があれば乗り込み量は十分になりますし、順調に行けば追い切りで良い動きができるのも当然。ただ、今までと異なる臨戦過程に馬がストレスを感じていたのかも。普段は少し煩い面を見せていた馬ですが、今日はレース前も、レース中も、この馬としては落ち着いた感じだったのが気になりました」(別の記者)
無論、中1カ月ほどの在厩調整は珍しいことではない。だが、初めての状況に2歳馬ならではのキャリアの浅さが影響したということだろうか。この辺りは判断が難しいところだが、記者はさらに続ける。
PICK UP
Ranking
23:30更新- クロワデュノール「世代最強説」に現実味も…ダービー馬候補が未勝利戦より遅い時計の怪
- ルメール軍団「誤算続き」で迷走中?使い分けの弊害に一部ファンから疑問の声
- 武豊×ドウデュース完全包囲網で波乱含み!?豪華メンバーのジャパンCにチェルヴィニア、ブローザホーン、オーギュストロダンら最強メンバー集結。レジェンド元JRA騎手の見解は?
- 「別競技」の高速馬場で欧州最強マイラーの意地見せたチャリン!ジャパンC参戦オーギュストロダン、ゴリアットに朗報?
- 武豊ドウデュースに「最強刺客」立ちはだかる…今年のジャパンCで「外国馬は消し」が危険すぎる理由
- エアスピネル降板に武豊騎手は「何」を思う……8年前、すべてを手にしてきた天才騎手が”最大級”の屈辱を味わった「ウオッカ事件」とは
- C.ルメール「アンラッキー」な過怠金に謝罪…マイルCSでも「牝馬のC.デムーロ」の手綱冴えるか?
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
- 【京都2歳S(G3)展望】藤田晋オーナーの大物エリキングが登場! ジョバンニ、サラコスティがリベンジに燃える
- 【ジャパンC(G1)展望】「ディープ」オーギュストロダンVS「ハーツ」ドウデュース、2005年有馬記念から19年越しの最終決戦!