武豊「非ノーザン担当?」ルメールと棲み分け如実……優秀エージェントの力
昨年、武豊騎手は4年ぶりに年間100勝を達成。勝率16.8%、連対率30.3%、複勝率40.7%は、いずれも過去10年でもっとも高く、完全復活を印象づけた1年となった。
不死鳥のごとく、再びトップクラスに返り咲いた武豊騎手。これは本人の弛まぬ努力の賜物だが、その一因には騎乗依頼仲介者の変更があったことは想像に難くない。
「長らく武豊騎手のエージェントを務めていた平林雅芳氏が2018年で勇退。そのため、昨年から、武豊騎手はC.ルメール騎手らを抱える豊沢信夫氏のもとに身を寄せることになりました。
グループ内の序列としては2番手になったものの、武豊騎手は近年最高となる結果を残して、その手腕がいまだ健在であることをアピール。ルメール騎手にも引けを取らない活躍を見せてくれましたね」(競馬誌ライター)
昨年で50歳になった武豊騎手だが、その騎乗技術は衰えるどころか、さらに冴え渡っていたようだ。また昨年の武豊騎手とルメール騎手の成績を比較すると、ある特徴が見えてくるという
「ルメール騎手がサンデーレーシングやキャロットファームなど、ノーザンファームのクラブ馬に多く騎乗して勝利数を稼いでいるのに対し、武豊騎手はワールドプレミアなどがいるものの、そのほとんどの勝ち星をノーザンファーム系列以外の馬であげているんですよ。
これは豊沢氏が『クラブはルメール、個人馬主は武豊』と割り振っているからなのかもしれません。ただ現在、JRAのG1競走をほぼノーザンファームの生産馬が勝つなど、『一強状態』。そんな状況にも関わらず、ノーザン系列以外の馬でこれほど勝つことができるのはさすがのひとことです。
そして今年、武豊騎手は現時点で8勝をあげていますが、そのうち7勝が非ノーザンファームの馬。これからもノーザン系列のクラブ馬以外で多くの勝利をあげ、存在感を示してもらいたいですね」(競馬記者)
武豊騎手は昨年の2月末までに26勝をあげたが、その勝利は全部個人のオーナーの馬。そして『武豊ファンミーティング2019』ではそのことについて「すごく強力なグループっていうか、クラブ法人あるじゃないですか。1勝もしていないんです。それはなかなかじゃないですか? これは自慢ですね」と胸を張っていた。
武豊騎手は個人馬主たちにとって最後の希望と言っても過言ではないのかもしれない。今年は昨年以上の活躍を期待したい。
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