リスグラシュー引退式の裏にあったJRAの「お役所」対応に、矢作調教師が強く抗議!
19日(日)に京都競馬場で執り行われた、昨年の年度代表馬リスグラシューの引退式。
パドックでは、リスグラシューを管理していた矢作調教師が跨って周回したり、池添騎手や藤懸騎手がちゃっかり同馬に跨って写真を残していたなど、微笑ましい光景も見られた引退式となった。
矢作調教師もサンスポのコラムにて、当日の京都競馬場に前年比150%もの人が入場してくれたことや、引退式にも7000人の観衆が残って見守ってくれたことに感謝の意を表明している。
曰く「インタビューの時にそのお礼を話したかったが、あまりに感極まってしまい、全く気持ちを伝えることが出来なかった」とのこと。
海外でG1制覇を成し遂げ、昨年の有馬記念(G1)では圧勝劇を演じた上に、年度代表馬の称号まで受け取った愛馬だっただけに、引退となるとさまざまな想いで感無量になったのもうなずける。
また、引退式をやったことにも言及しており、エリザベス女王杯(G1)以降で関西を走ったのは宝塚記念(G1)だけで、初G1を制しこれから改修に入る京都競馬場でお披露目をしたかったという。
牝馬の場合、引退して繁殖に上がってしまうと一般人の目に触れることはほとんど不可能に近い。それもあっての引退式挙行だったわけだ。
このように、矢作調教師が万感の思いで迎えたリスグラシューの引退式だったが、一方で、同コラムにてJRAの対応に対して苦言を呈している。
当日、リスグラシューの横断幕を持って駆け付けてきたファンがいたようなのだが、JRAが「引退馬の幕は受け付けない」として、パドックに張ることができなかったという。
このことに対して「年度代表馬の引退式当日にである。常識では考えられないお役所的対応で、二度と使われない横断幕を持って来てくれた方々の気持ちを思うと、何ともやりきれない。再びこういうふざけた対応がないよう改善を望む」と強い口調で抗議している。
引退馬とてファンのいる馬であることは確か。そこを「引退するから」と線引きして、横断幕を張らせなかったJRAの対応は「お役所仕事」と言われても仕方ないだろう。
今は競馬人気が再燃し、スターホースも登場していることでJRAが上り調子にいるのは確か。ただ、そこには当然「ファン」の後押しがあってのものであることを考えるべきではなかろうか。横断幕を張ることで、JRAに害があるとも思えない。この対応はぜひ再考するべきだろう。
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