【ドバイワールドC(G1)展望】日本ダート最強布陣で2011年以来の勝利めざす! サウジC上位馬回避で大きなチャンス
28日、UAEのメイダン競馬場では、ドバイワールドカップデーが開催される。今年は新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、無観客で行われることが決まっている。また、JRAはドバイで4競走の発売を予定していたが、馬券発売が実施できない可能性もあるとしている。こちらについては今後も引き続き検討を重ねるようだ。
新設されたサウジCの1着賞金は約11億円。ドバイワールドC(G1)の約8億円を抜いて世界最高賞金となった。1位の座を明け渡したとはいえ、世界トップクラスの賞金であることに変わりはない。
目玉となるドバイワールドC(G1)には、日本馬4頭が出走を予定しており、サウジCに続き注目度の高いレースである。
サウジCの1着マキシマムセキュリティ、2着ミッドナイトビズーは回避が決定している。圧倒的な強さを見せた2頭がいなくなったことで、日本馬にも大きなチャンスとなる。
最有力と目されているのは3着ベンバトルだろう。これに4着のムーチョグストと5着のタシトゥスが続く。
他にも前哨戦となるアルマクトゥームチャレンジラウンド3(G1)を楽勝したマッターホルン、サウジCでは10着と崩れたが昨年のドバイワールドCの2着馬グロンコウスキーも侮れない。
日本からは6着ゴールドドリーム(牡7、栗東・平田修厩舎)、7着クリソベリル(牡4、栗東・音無秀孝厩舎)がスタンバイ。サウジCのレース前に陣営からは「日本の馬は5着に入れれば……」といった声もあったが、期待以上の走りだったのではないだろうか。
ゴールドドリームに騎乗したC.ルメール騎手は「米国馬は本当に強い。でも、ドバイには出てこないかも。だからドバイワールドCはもっといい結果が出せると思う」と前向きなコメント。管理する平田師も「ドバイに向けていい経験になった。ほぼ世界最強のそろった中での6着。価値がある」とドバイでの巻き返しを誓った。
クリソベリルはこれが自身初の敗戦となったが、スタートで後手を踏み、終始外を回らされたのが痛かった。初の海外遠征だったことを考慮すれば、さらなる前進が期待できそうだ。
これらに加え、川崎記念(G1)を圧勝したチュウワウィザード(牡5、栗東・大久保龍志厩舎)、3歳時に米三冠に挑戦したマスターフェンサー(牡4、栗東・角田晃一厩舎)も出走を予定している。
現在の日本ダート界オールスターといってもいい豪華布陣となった。
東日本大震災直後に開催されたドバイワールドCでヴィクトワールピサとトランセンドがワンツーフィニッシュを決め、復興を願う日本に勇気を与えてくれた2011年から9年の月日が流れた。
再びドバイの地で「君が代」が鳴り響くことに期待したい。
PICK UP
Ranking
17:30更新- ルメール軍団「誤算続き」で迷走中?使い分けの弊害に一部ファンから疑問の声
- クロワデュノール「世代最強説」に現実味も…ダービー馬候補が未勝利戦より遅い時計の怪
- 武豊×ドウデュース完全包囲網で波乱含み!?豪華メンバーのジャパンCにチェルヴィニア、ブローザホーン、オーギュストロダンら最強メンバー集結。レジェンド元JRA騎手の見解は?
- 「別競技」の高速馬場で欧州最強マイラーの意地見せたチャリン!ジャパンC参戦オーギュストロダン、ゴリアットに朗報?
- C.ルメール「アンラッキー」な過怠金に謝罪…マイルCSでも「牝馬のC.デムーロ」の手綱冴えるか?
- エアスピネル降板に武豊騎手は「何」を思う……8年前、すべてを手にしてきた天才騎手が”最大級”の屈辱を味わった「ウオッカ事件」とは
- 【京都2歳S(G3)展望】藤田晋オーナーの大物エリキングが登場! ジョバンニ、サラコスティがリベンジに燃える
- 【ジャパンC(G1)展望】「ディープ」オーギュストロダンVS「ハーツ」ドウデュース、2005年有馬記念から19年越しの最終決戦!
- 春のG1戦線に水を差す「醜聞」続く…現役騎手の父に詐欺容疑、G1馬オーナーが逮捕
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛