真剣勝負の裏にある真実に斬り込むニュースサイト・GJ
GJ
真剣勝負の真実に切り込むニュースサイトGJ
NEW
2021.04.27 15:00
JRA的場均「絶好調なら絶対に選ばなかった乗り方」淀に咲き、淀に散ったライスシャワー!天皇賞・春(G1)2年ぶり勝利も待ち受けていたのは……
編集部
同世代には前年のトウカイテイオーに続いて無敗の2冠を達成したミホノブルボンが君臨しており、晩成のステイヤー・ライスシャワーにとっては雲の上の存在に近かった。
素質の開花を感じられたのは、ミホノブルボンが4馬身差で圧勝した日本ダービー(G1)で、16番人気の低評価ながらも2着に好走したことだろう。このときの馬連は29580円の大万馬券となった。
秋に京都新聞杯(G2・当時)で再び対決した2頭の馬連は300円と、ダービーから100分の1の配当である。そして、これまで影すら踏めなかった相手との着差は1馬身半まで縮まっていた。ついには誰もが敵わないと考えていたミホノブルボンを菊花賞(G1)で捉えて優勝し、淀の舞台で大輪を咲かせた。
だが、世間のライスシャワーに対する見方は、冷ややかなものだった。
3冠を阻止されたミホノブルボンは脚部不安からターフに復帰することなく引退し、古馬となった翌93年の春の天皇賞では、武豊騎手のメジロマックイーンに2馬身半の差をつける完勝で同馬の3連覇を阻止した。
アイドルホースたちが、歴史的偉業を達成する瞬間の邪魔をしてばかりという印象は、長らくついて回ったからである。
競走生活の大半を「悪役」として過ごしたライスシャワー。2年ぶりとなる感動の復活からわずか約1ヶ月後、大輪を咲かせた淀の舞台で悲劇の「主役」となったのは、なんという皮肉な運命だっただろうか。
当時のことを振り返り「競走馬と勝負師が勝ちにいっているのだ。そこには悪役も何もないはずである」と的場均は自著で述懐している。
レースである以上、勝者と敗者がいるとしても、そもそも最初から悪役など存在していなかったのかもしれない。
PICK UP
Ranking
17:30更新- ジャパンCはノーザンファームに逆らうな?武豊×ドウデュース、ルメール×チェルヴィニア、さらに社台グループの意外な隠し玉が出走?
- クロワデュノール「世代最強説」に現実味も…ダービー馬候補が未勝利戦より遅い時計の怪
- 武豊ドウデュースに「最強刺客」立ちはだかる…今年のジャパンCで「外国馬は消し」が危険すぎる理由
- ルメール軍団「誤算続き」で迷走中?使い分けの弊害に一部ファンから疑問の声
- C.スミヨン騎手「サンデーが拒否」原因はC.ルメール騎手? ドバイターフ(G1)リアルスティール「鞍上ドタバタ劇」の裏事情
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
- 武豊×ドウデュース完全包囲網で波乱含み!?豪華メンバーのジャパンCにチェルヴィニア、ブローザホーン、オーギュストロダンら最強メンバー集結。レジェンド元JRA騎手の見解は?
- 「別競技」の高速馬場で欧州最強マイラーの意地見せたチャリン!ジャパンC参戦オーギュストロダン、ゴリアットに朗報?
- エアスピネル降板に武豊騎手は「何」を思う……8年前、すべてを手にしてきた天才騎手が”最大級”の屈辱を味わった「ウオッカ事件」とは
- 【ジャパンC(G1)展望】「ディープ」オーギュストロダンVS「ハーツ」ドウデュース、2005年有馬記念から19年越しの最終決戦!