GJ > 競馬ニュース > 淀に散ったライスシャワー  > 2ページ目
NEW

JRA的場均「絶好調なら絶対に選ばなかった乗り方」淀に咲き、淀に散ったライスシャワー!天皇賞・春(G1)2年ぶり勝利も待ち受けていたのは……

【この記事のキーワード】, ,

 同世代には前年のトウカイテイオーに続いて無敗の2冠を達成したミホノブルボンが君臨しており、晩成のステイヤー・ライスシャワーにとっては雲の上の存在に近かった。

 素質の開花を感じられたのは、ミホノブルボンが4馬身差で圧勝した日本ダービー(G1)で、16番人気の低評価ながらも2着に好走したことだろう。このときの馬連は29580円の大万馬券となった。

 秋に京都新聞杯(G2・当時)で再び対決した2頭の馬連は300円と、ダービーから100分の1の配当である。そして、これまで影すら踏めなかった相手との着差は1馬身半まで縮まっていた。ついには誰もが敵わないと考えていたミホノブルボンを菊花賞(G1)で捉えて優勝し、淀の舞台で大輪を咲かせた。

 だが、世間のライスシャワーに対する見方は、冷ややかなものだった。

 3冠を阻止されたミホノブルボンは脚部不安からターフに復帰することなく引退し、古馬となった翌93年の春の天皇賞では、武豊騎手のメジロマックイーンに2馬身半の差をつける完勝で同馬の3連覇を阻止した。

 アイドルホースたちが、歴史的偉業を達成する瞬間の邪魔をしてばかりという印象は、長らくついて回ったからである。

 競走生活の大半を「悪役」として過ごしたライスシャワー。2年ぶりとなる感動の復活からわずか約1ヶ月後、大輪を咲かせた淀の舞台で悲劇の「主役」となったのは、なんという皮肉な運命だっただろうか。

 当時のことを振り返り「競走馬と勝負師が勝ちにいっているのだ。そこには悪役も何もないはずである」と的場均は自著で述懐している。

 レースである以上、勝者と敗者がいるとしても、そもそも最初から悪役など存在していなかったのかもしれない。

JRA的場均「絶好調なら絶対に選ばなかった乗り方」淀に咲き、淀に散ったライスシャワー!天皇賞・春(G1)2年ぶり勝利も待ち受けていたのは……のページです。GJは、競馬、, , の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。ギャンブルの本質に切り込むならGJへ!

Ranking

23:30更新
  • 競馬
  • 総合
  1. アドマイヤ軍団が「G1・45連敗」武豊と絶縁し「40億円」と引換えに日本競馬界フィクサーの”逆鱗”に触れた凋落の真相?
  2. 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
  3. 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
  4. JRA池添謙一「2度結婚」「DV不倫」よりも紆余曲折の騎手人生。オルフェーヴル三冠→外国人で凱旋門賞、勝負強さは当代随一だが……
  5. 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
  6. JRA「致命的な不利」に武豊が検量室で怒り爆発!? 後のダービー馬を襲った「痛恨」アクシデント
  7. JRA G1未勝利騎手の「匂わせ」発言がプチ炎上!? 「もはやトップとかG1への憧れはそんなにない」ファンから批判に晒された騎乗スタンスの真意とは
  8. 「世代最強候補」クロワデュノールは本物なのか?ホープフルSで下馬評を覆す最強刺客
  9. 有馬記念に続き東京大賞典も「記憶力」が決め手…最強フォーエバーヤングから絞りに絞った2点で勝負!
  10. 武豊を「激怒」させた地方騎手が心中を吐露……交流G1完全制覇を阻まれた「疑惑」のJBCレディスクラシック(G1)を振り返る