JRA天皇賞・春“フィエールマン包囲網”を崩した幸英明の「後悔」。動いた横山典弘と、動かなかったC.ルメール「明暗」を分けたのは……
実際に、勝負所の「淀の坂」の上りを迎えてミッキースワローとメイショウテンゲンの2頭がフィエールマンの前に“壁”となって立ちはだかった時、ルメール騎手は大外を回さざるを得なくなり、そこに外からトーセンカンビーナが被せた瞬間は“フィエールマン包囲網”が完成していた。
しかし、その直後、下り坂に差し掛かったところでメイショウテンゲンが急失速……フィエールマンはその空いたスペースに突っ込み、進路を確保する。完成されたはずの包囲網が崩壊し、ルメール騎手にとっては最高の展開となったのだ。
「実はメイショウテンゲンには3、4コーナーで加速した際に、外に膨れてしまう課題があるそうです。その上で幸騎手は今回が初騎乗だったので、上手く対応できなかったのかと。本人もレース後に悔しがっていたそうです」(競馬記者)
実際に、前々走まで主戦を務めていた池添謙一騎手は、昨年の菊花賞(G1)で12着に大敗した際「3コーナーの下りでしんどくなってしまった」とコメント。ステイヤーズS(G2)で4着に敗れた際も「体がしっかりしてない分、外に出したとき大ざっぱに回っちゃう」と課題を挙げていた。
一方、この日の天皇賞・春で初騎乗だった幸騎手は「3、4コーナーで上がっていって、ミッキースワローについていこうと思ったけど、下りで上手くコーナーを回り切れずに遅れてしまいました」と敗因を分析。
「初めて乗りましたけど、もっと走れると思います」という言葉には、不完全燃焼の悔しさがあったに違いない。
また、“らしさ”を見せて、最後までフィエールマンに抵抗したミッキースワローの横山典騎手は「勝った馬は強かった。(ミッキースワローとしては)最高じゃないかな。今日の状態で、ここまでやれれば」とやれることはやったという印象だ。
大本命に応えて史上5頭目の連覇を飾ったフィエールマンだが、2着スティッフェリオとの着差は、わずかハナ差だった。競馬に“タラレバ”は禁句だ。しかし、もし“包囲網”がフィエールマンの脚を一瞬でも止めていれば、また結果は変わっていたのかもしれない。
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