JRA 武豊がラウダシオン、レシステンシアのNHKマイルカップ(G1)ワンツーを後押し!? “福永リターン”ならぬ“武豊リターン”が炸裂していた?
10日、東京競馬場で行われたNHKマイルC(G1)は、M.デムーロ騎手の9番人気ラウダシオン(牡3歳、栗東・斉藤崇史厩舎)が勝利。1番人気に支持されたC.ルメール騎手のレシステンシアは2着に終わった。
18頭立てで行われた1戦で、ラウダシオンは好スタートを決めると、2番手からハナを奪ったレシステンシアをぴったりマーク。終始プレッシャーをかけ続け、最後の直線で見事に交わすと、若きマイル王の称号を獲得した。
レース後、鞍上のデムーロ騎手は、「今日は一番良いスタートが切れて良いポジションで、手応え抜群でレースができました」と明かしている。この日の東京競馬場は全体的に「行った行った」の前残りの決着が多く、それを見越したうえで前に出たデムーロ騎手の好判断が光ったといえる。
ただデムーロ騎手は『一番良いスタートが切れた』と語ったが、これまでラウダシオンはゲートでうるさいところを見せることもあり、決してスタートが得意なタイプではなかった。もし出遅れたりすれば、この勝利はなかったかもしれない。
なぜ今回、ラウダシオンが勝利につながる好スタートを切れたのか。この謎を解くカギは武豊騎手が握っているようだ。スポーツライターの平松さとし氏が、『Yahoo!ニュース』のコラムで明かしている。
詳細はそちらで確認いただきたいが、今年武豊騎手はクロッカスS(L)、ファルコンS(G3)とラウダシオンに2回騎乗している。同馬を管理する斉藤師は、「2度連続ユタカさんがスタートを決めてくれました。今回ミルコがうながしたらすぐに反応してくれたのは、その2走でユタカさんが教えてくれたおかげだと思います」と話したという。
「武豊騎手は、クロッカスSを快勝後、『ゲートの中でうるさかったけど、奇跡的に出てくれました』と振り返っていました。後ろに控えることが多かったラウダシオンですが、この1戦を逃げて勝利。それから前で競馬をすることを覚え、次のファルコンSでもきれいなスタートを切るなど、改善していったように思います。斉藤師が『ユタカさんが教えてくれたおかげ』というのもうなずけますよ。
以前は、福永祐一騎手がしばらくの間乗っていた馬が、その後『別の騎手』で飛躍を遂げるということが複数回あり、このことが『福永リターン』などと呼ばれていました。馬に競馬を教えることができるのも名手の証のひとつといえるでしょうが、武豊騎手も今回はこのパターンにハマってしまったみたいですね」(競馬記者)
また2着に入ったレシステンシアも前走が武豊騎手。そしてデビュー戦にも騎乗していたのだが、そこで同馬がゲート入りを嫌った際、スタート担当の係員がムチで叩こうとしたところ、武豊騎手が『ちゃんと入るので、叩かないで欲しい』と止めたという逸話が残っている。叩いてしまうとゲートに対して嫌なイメージを抱いてしまう可能性があったからだ。レシステンシアのこれまでの活躍も、武豊騎手のおかげといえるかもしれない。
NHKマイルCの上位馬に多大な影響を与えていた武豊騎手。だが、自身が騎乗したサトノインプレッサは3番人気と期待されたものの、13着と惨敗。今回は“敵に塩を送る”形になってしまったようだ。
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