JRA・C.ルメールも惚れる「モーリス2世」レガトゥスいよいよデビュー! 「雄大な馬体とパワフルな走り」継承も、完成度はすでに古馬の領域
先週の新馬戦開幕週で、名牝ブエナビスタの仔として注目されたブエナベントゥーラが2着に敗れるなど、“初勝利”はお預けだった新種牡馬モーリス。だが、サートゥルナーリアの半弟として期待されるルペルカーリアなど期待の良血馬が控えており、反撃の態勢は十分だ。
そんな中、父の初勝利を期待されているのが、14日にデビュー戦(東京・芝1800m)を迎えるレガトゥス(牡2歳、美浦・木村哲也厩舎)である。
半姉のスカイグルーヴは、今年の京成杯(G3)で牡馬相手に2着すると、フローラS(G2)では単勝2.1倍の1番人気に推されたほどの逸材。残念ながら、春のクラシック出走は叶わなかったが、6月デビューという「エリート街道」を進む弟には姉以上の期待が懸かる。
「姉のスカイグルーヴは小柄でしたが、弟のレガトゥスは現時点で500kgを軽く超える雄大な馬体の持ち主で、パワフルなフットワーク。いかにも『モーリス』といった感じの馬です。
モーリス産駒には、こういった父の特徴が色濃く出ている馬が目立っているので、『新種牡馬モーリス』を測る上でレガトゥスは絶好の素材。注目している関係者も多いようですね」(競馬記者)
2015年の年度代表馬に輝いたモーリスも現役時代は500kgを超える馬体で、ディープインパクト産駒のような「切れる」というよりは、パワー溢れる走りで相手をねじ伏せてきた馬。レガトゥスも、そういった父の特徴を受け継いでいるという。
「モーリスとの違いは完成度の高さですね。父の若い頃は幼さや馬体の脆さがありましたが、レガトゥスは育成牧場の時から『古馬みたい』『最初からいい馬』という評価を受け、調教をバリバリこなしていたエリート。(木村)厩舎へ入厩してからも順調で、もう古馬のオープン馬と併せ馬をやっていますよ」(同)
記者が話す通り、美浦のWコースで行った1週前追い切りでは、昨年の新潟大賞典(G3)3着の実績があるロシュフォール(牡5歳)と併せ馬。6ハロン82.6秒、ラスト11.7秒で互角の動きを披露している。
これにはレースで騎乗予定のC.ルメール騎手も「いい感じ。直線で併せた時はよく動いたね」と期待を膨らませており、最終追い切りも3頭併せ馬を行うなど、デビュー戦から必勝態勢を築きつつある。
「今週の東京・芝1800mの新馬戦は昨年、ワーケアが勝ち上がった舞台。ルメール騎手とのコンビで後にホープフルS(G1)3着、弥生賞(ディープインパクト記念、G2)2着と活躍して、日本ダービー(G1)でも3番人気に推された馬。
レガトゥスもルメール騎手が『エンジンが掛かるのに時間がかかりそう』と話していただけに、直線の長い東京はいいと思いますし、ワーケア以上の活躍が期待されます」(別の記者)
先週は雨が残る状態でレースが行われ、今週も週末は天気が崩れそうな東京競馬場。父譲りのパワフルな走りで大物レガトゥスが初陣を飾るか。
PICK UP
Ranking
17:30更新- ルメール軍団「誤算続き」で迷走中?使い分けの弊害に一部ファンから疑問の声
- クロワデュノール「世代最強説」に現実味も…ダービー馬候補が未勝利戦より遅い時計の怪
- 武豊×ドウデュース完全包囲網で波乱含み!?豪華メンバーのジャパンCにチェルヴィニア、ブローザホーン、オーギュストロダンら最強メンバー集結。レジェンド元JRA騎手の見解は?
- 「別競技」の高速馬場で欧州最強マイラーの意地見せたチャリン!ジャパンC参戦オーギュストロダン、ゴリアットに朗報?
- C.ルメール「アンラッキー」な過怠金に謝罪…マイルCSでも「牝馬のC.デムーロ」の手綱冴えるか?
- エアスピネル降板に武豊騎手は「何」を思う……8年前、すべてを手にしてきた天才騎手が”最大級”の屈辱を味わった「ウオッカ事件」とは
- 【京都2歳S(G3)展望】藤田晋オーナーの大物エリキングが登場! ジョバンニ、サラコスティがリベンジに燃える
- 【ジャパンC(G1)展望】「ディープ」オーギュストロダンVS「ハーツ」ドウデュース、2005年有馬記念から19年越しの最終決戦!
- 春のG1戦線に水を差す「醜聞」続く…現役騎手の父に詐欺容疑、G1馬オーナーが逮捕
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛