JRA藤沢和雄厩舎「遅れてきた大器」に”内戦”勃発!? この夏「最大の上がり馬」を巡り、仁義なき戦い
名門厩舎の「遅れてきた大器」が激突する。
29日、札幌競馬場で行われるオホーツクS(3勝クラス)に、3連勝中のレッドアルマーダ(セン4歳、美浦・藤沢和雄厩舎)が登場。秋のビッグレースを見据え、自己条件を一気に突破する構えだ。
骨折の影響で3歳夏までデビューが遅れたレッドアルマーダ。しかし、名門・藤沢和雄厩舎の素質馬ながら、デビュー戦は7番人気11着とまったく見せ場をつくることができなかった。
その後、ダートに矛先を替えたものの出遅れて10着大敗……。この時期の未勝利戦ということもあり、競走馬として非常に難しい立場に立たされたが、レッドアルマーダの素質を高く評価する陣営は立て直しを決断。気性面改善に向け去勢も行い、休養は約8カ月に及んだ。
そんなレッドアルマーダが復帰したのは今年5月。当然ながら、すでに未勝利戦はなく、1勝クラスの格上挑戦という再スタートだった。
復帰戦は12頭中9番人気と、決して高い評価ではなかったレッドアルマーダ。しかし、好位からレースを進めると、最後は2馬身差をつけての初勝利。騎乗した団野大成騎手が「追い出しを待つ時間があった」と振り返るほどの完勝劇だった。
ついに復活を飾ったレッドアルマーダはその後、鞍上にC.ルメール騎手を迎えて1勝クラス、2勝クラスと連勝。オホーツクSで4連勝を飾るようなら、この夏「最大の上がり馬」として秋のビッグレースに挑むことになりそうだ。
しかし、今年のオホーツクSにはレッドアルマーダに勝るとも劣らない大器が出走する。こちらも「遅れてきた大器」と噂されるルヴォルグ(牡4歳、美浦・藤沢和雄厩舎)だ。
素質馬の出世が遅れる理由として、レッドアルマーダのように脚元不安が真っ先に挙げられるが、ルヴォルグの場合は“悲運”と述べる他ないだろう。
2歳夏のデビュー前から「クラシック級の逸材」と呼び声高かったルヴォルグだが、予定された16頭立てのデビュー戦で唯一の除外馬となってしまう。つまり16/17、確率にして約94.1%の抽選を落としてしまったわけだ。それも陣営は出る気満々で、馬を競馬場につれて行ってからの除外だった。
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