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元JRA安藤勝己氏「一枚上だった」ウオッカでさえ越えられなかった07年秋華賞(G1)ダイワスカーレットの壁……デアリングタクトは「1強」を再現できるか

 レース後、「今日は馬任せで自分のペースでレースが出来ました。最後もしっかりしています。最後はウオッカが来るのは分かっていましたが、本当に強い馬です」と”想定内”の完勝を回顧したダイワスカーレット陣営と、「最後は来ていますが、1番人気ですからもう少し接戦に持ち込まなくてはいけませんね」と完敗を認めざるを得なかったウオッカ陣営と明暗を分けた。

 その後、4度目の対決となった有馬記念(G1)では11着に惨敗し、2着に入ったダイワスカーレットにまたしても先着を許したウオッカ。悲願のリベンジは翌年の天皇賞・秋の舞台まで待つこととなる。

「対戦成績ではダイワスカーレットが圧倒している印象が強いですが、実はこの2頭の対決はウオッカが5戦すべて上位人気に推されているんですよね。

引退まで完全連対と安定したダイワスカーレットに対し、勝ったレースでは圧倒的な強さを見せつつも、敗れたレースでは脆さを見せることも多かったウオッカの危なっかしいところもファンが多い理由かもしれません」(競馬記者)

 13年前のダイワスカーレットは感冒によりオークスを回避したため、桜花賞、秋華賞を制しながらも牝馬3冠とならなかったが、最強牝馬の一角としての根強い評価がある馬だ。

 デアリングタクトも偉大な先輩と同じく圧倒的な強さを見せつけて、無敗の3冠を成し遂げることが出来るだろうか。

 見事戴冠した暁には、同馬もまた最強牝馬候補として大きく前進するに違いない。

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