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JRA国枝栄師「いい勝ちっぷり」母アパパネと完全一致の軌跡は奇跡!? アカイトリノムスメ三冠のサイン…… 12冠ベビーがアーモンドアイ後継に名乗り!

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 22日、東京競馬場で行われた赤松賞(1勝クラス・芝1600m)は、横山武史騎手の1番人気アカイトリノムスメ(牝2、美浦・国枝栄厩舎)が優勝した。関東の騎手リーディングでトップをひた走る若手のホープが完璧エスコートで2勝目をプレゼント。来年のクラシックに向けて楽しみな存在になった。

 父は7冠馬のディープインパクト、母は5冠馬アパパネと両親合わせて12冠という超良血馬であるアカイトリノムスメ。8月の新潟でデビュー戦は1番人気に推されながらも7着に敗れた。10月の未勝利戦を鋭い差し脚で勝ち上がり、陣営が3戦目に選択したのが三冠馬の母も勝利した赤松賞だった。

 10頭立てのレース。好スタートを決めた馬が多数いる中でアカイトリノムスメは後方から2頭目の9番手からの追走。前半3ハロン36秒2のスローで流れる不利な展開ながら手応えは十分あった。

 直線に入って鞍上の横山武騎手が促すと徐々に加速。前を行くペイシャフェスタとシャドウエリスの間を割って抜け出し、先頭を走るメイサウザンアワーを捉えた。2着馬に1馬身1/4の差をつける快勝は、12月の阪神JF(G1)も視野に入る好内容だ。

 レース後、横山武騎手は「まだ線が細く非力。コーナーでは左にモタれて走っていた」と、まだ成長途上であることに触れつつ、「それでいてこれだけのパフォーマンス。完成は先だけど、いい馬です」と、能力の高さを再認識するコメントで振り返った。

「馬も強かったですが、横山武騎手のコース取りも光りました。後方からの競馬になったため、直線に入って前にいる馬が横並びになりました。ですが、ここで大外に回さなかったのが好判断です。

2歳馬とまだ若く、馬群に怯むことなく抜け出す競馬が出来たことは、大きな収穫となるでしょう。勝ち時計も優秀ですからクラシック候補に名乗りを上げたと言えます」(競馬記者)

 奇しくも勝ち時計の1分34秒5は、11年前に母アパパネがレコード勝ちしたタイムと一致した。それだけではなく、未勝利勝ちした前走の1分35秒9まで同じ。アパパネは新馬3着からの連勝だったが、アカイトリノムスメは新馬7着から連勝した。これまでの”軌跡”が一致するという”奇跡”のオマケつきである。

 国枝師は「いい勝ちっぷり」と評価する一方、母との比較について「まだまだ」と慎重なコメント。アーモンドアイを育てた名伯楽としても、厩舎の看板馬の後継者候補を大事にしたいという思惑も見え隠れする。

 はたして、次走は母と同じく阪神JFとなるのだろうか。母娘で牝馬三冠を夢見るニューヒロインの次走が楽しみだ。

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