JRA川田将雅「コントレイルのように」期待もクラシックに暗雲!? 東京スポーツ杯2歳S(G3)ダノンザキッド完勝も安田隆行厩舎“マジック”で「マイラー化」の兆候……
名門厩舎がついに「マイルの壁」を超えた。
23日、東京競馬場で行われた東京スポーツ杯2歳S(G3)は、1番人気のダノンザキッド(牡2歳、栗東・安田隆行厩舎)が単勝1.7倍の支持に応えて優勝。昨年、無敗の三冠馬コントレイルが勝利した出世レースを制し、来年のクラシックに大きく名乗りを上げた。
10頭立てで行われた芝1800mのレース。好スタートからハナを窺う勢いで飛び出したダノンザキッドだが、鞍上の川田将雅騎手が抑えて3番手から。逃げたヴェローチェオロが先頭のまま最後の直線に入ると、そこからダノンザキッドの末脚が爆発。上がり3ハロン最速となる33.5秒の末脚で一気に突き抜けた。
「レース後に川田騎手が『身体がだいぶ増えていたし、テンションも高かった』と指摘した通り、6月の新馬戦以来のレースとあって馬体重は+24kg。初の関東遠征で発汗が目立ちましたし、決して万全ではなかったと思います。
それもあってか、川田騎手が『かなり力みながら走っていた』と振り返った通り、レース序盤はハナを奪わんばかりの勢い……かなり前へ行きたがって、川田騎手も必死に抑えていました。
そんな中での勝利は大きいと思いますし、結局、川田騎手は最後までノーステッキ。2着のタイトルホルダーとは、1馬身1/4差でしたが、着差以上に強い内容だったと思います」(競馬記者)
来年からG2昇格が検討されている東京スポーツ杯2歳Sは、出世レースとしても有名だ。
過去10年の勝ち馬を振り返っても、昨年のコントレイル(三冠)を筆頭に2017年のワグネリアン(日本ダービー)、13年のイスラボニータ(皐月賞)、11年のディープブリランテ(日本ダービー)と4頭のクラシックホースを輩出している。
それだけにダノンザキッドが今回の勝利で、来年のクラシックの主役に躍り出たのは紛れもない事実だろう。だが、レース後に川田騎手が「こういう勝ち方をしてくれましたけど、まだ課題ばかり」と語ったように、2戦目にして早くも引っ掛かる面を見せたのは、今後の距離延長に大きな影を落としている。
その一方で、ある記者は「厩舎の影響が大きいのでは」と指摘する。
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