JRA根岸S(G3)初ダート・ステルヴィオに「不安情報」が続々!? 「疾病」「仕上がり」「血統」……過度な期待は禁物「関係者」が語る現状
31日、東京競馬場で行われる根岸S(G3)に、ステルヴィオ(牡6歳、美浦・木村哲也厩舎)が出走を予定している。
今回が初ダートとなるステルヴィオだが、3歳時にはマイルCS(G1)を制覇するなど能力の高さは折り紙付き。芝戦線での活躍からは、今回も人気の一角を担う存在になりそうだ。
昨年は芝短距離へと路線をシフトしたが、京王杯スプリングC(G2)、スワンS(G2)でともに2着と健闘。年が明け6歳となった同馬だが、まだまだ年齢的な衰えはないといえるだろう。
騎乗するのは横山武史騎手で、昨年ブレイクした若手の注目株。今年も全国リーディング7位タイにつけており、既に6勝を挙げる好調ぶりだ。
やはり、不安といえば「初ダート」ということになるだろうが、過去には芝からのダート転向で結果を出した馬も多数。中でもステルヴィオと同じくマイルG1の勝ち馬で、思い出されるのがモズアスコットだ。
4歳で安田記念(G1)を制覇したモズアスコットが、6歳となり挑んだ初のダート戦が、今回と同じ根岸Sだった。これを制して勢いそのままにフェブラリーS(G1)に挑戦。見事、優勝を飾りダート2戦2勝で、ダート界の頂点に立っている。
ステルヴィオにしても、それほど不安はないように思えるが、ある関係者は「期待よりも、不安の方が先立つ」という。
「捌きの硬い走法ですが、血統的には適性が特別あるとは思えないんですよね。それに慢性的な喉鳴りがありますから、走る事に対してネガティブになっている気もします。急遽このレースを使うことになったので入厩から10日での出走となりますし、坂路主体に変えるなど工夫はしているのですが……」(関係者)
父ロードカナロア、母ラルケットともに現役時代は芝レースのみに出走。ダート向きかと問われれば、疑問符がつく血統ではある。それに加え、「疾病(喉鳴り)」「急仕上げ」……関係者の話からは、確かに不安が拭い切れない。
「モズアスコットはC.ルメール騎手でフェブラリーSを制していますが、ラスト3戦は横山武騎手が騎乗し勝利することができませんでした。横山武騎手は昨年の成績を見ても、芝の方が高い勝率を誇っています」(競馬記者)
ダート無敗でフェブラリーSを制したモズアスコットだが、その後は勝利することなく引退。横山武騎手の昨年成績もダートレースでの成績が芝レースを下回っており、確かにプラスとはいえない状況だ。
■横山武騎手 昨年の芝・ダート別成績
芝
56-31-39-277/403【13.9%、21.6%、31.3%】
ダート
38-25-29-233/325【11.7%、19.4%、28.3%】
金曜日時点で、『netkeiba.com』の予想オッズでも4番人気と、多くの支持を集めそうなステルヴィオ。初ダートで未知の魅力を感じているファンも少なくはないだろうが、過度な期待は禁物といえそうだ。人気を裏切るようなら、おいしい馬券にありつけるかもしれない。
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