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【徹底考察】朝日杯FS(G1)タガノアシュラ「圧勝→惨敗→大逃げ。破天荒な戦歴と日本トップ級の良血を持つ『阿修羅』は、武豊のG1完全制覇を助けるか」

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 レースは序盤、まずまずのスタートを切ったタガノアシュラがジワッとハナへ。1コーナーからガンガン飛ばし、向こう正面で2番手のエスケークラウンを10馬身前後突き放す大逃げを演じた。

 そのまま後続との着差をキープしながら3コーナーへ。直線を向いた時点で、2番手との差はまだまだ7~8馬身ほどの余裕があった。道中後方寄りに構えていたトリコロールブルーが、最後に脚を伸ばして迫ったものの、タガノアシュラ自身も粘り腰を見せて最後まで凌ぎ切った。

 映像を見返すと、確かにこれは気持ちのいい勝ちっぷりである。だが、果たしてあの大逃げは「実力の証明」か、それとも「奇策がハマった」だけなのか。レースの本質を理解するために、タガノアシュラが刻んだラップを確認してみよう。

勝ち時計:2分1秒9

12.7-11.8- 12.2-12.0- 12.5-13.2- 12.2-11.8- 11.6-11.9

前半3F:36秒7

後半3F:35秒3

 まず目につくのは、特に早くも遅くもない勝ち時計。2000mで施行されるようになった過去3回と比べても決して速いわけではない。前半3Fのタイムもいたって平凡で、大逃げのあったレースとしては異質である。

 一般的に大逃げのレースになると、当たり前だが前半のラップは速くなる。2番手以下がいつものリズムで走った場合、ラップを刻む逃げ馬自身が相当なペースで飛ばさなければ、後続と距離を取ることができないからだ。

 逆に言うと、あれだけの大逃げだったにも関わらず、タガノアシュラのラップが過去のレースと変わらないということは、「2番手以下の馬がゆっくり走っていた=前に楽をさせすぎた」という推測も成り立つ。

 加えて、残り5F目の13秒2というラップも気になる。ここはちょうど3角前の上り坂に差し掛かる地点で、ペースが遅くなるのはおかしくない。ただ奇妙なのは、番手以下の馬がタガノアシュラとの距離をほとんど詰められていないことだ。これではタガノアシュラに「逃げ切ってください」と言っているようなものだろう。

 坂の上りで十分に息を入れたタガノアシュラは、そのまま抜群の手応えで直線を向き、ゴールまで後続の追撃を振り切った。一見すると完勝の内容だが、その実、「勝ってください」と言わんばかりに展開が味方したレースだったと見ることも可能である。

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