JRA共同通信杯(G3)でクラシック勢力図「一変」の可能性!? シャフリヤール、ステラヴェローチェら素質馬多数参戦予定…… カギを握るのは意外なあの馬
14日、東京競馬場では今年のクラシック戦線を占う重要なレースとなる共同通信杯(G3)が行われる。
出走を予定しているメンバーは、昨年の朝日杯FS(G1)で2着に入ったステラヴェローチェをはじめ、10月の新馬戦を好内容で勝利したアルアインの全弟シャフリヤール。それ以外にもデビューから2連勝で百日草特別(1勝クラス)を制したエフフォーリア、素質馬ボーデンを新馬戦で一蹴したディオスバリエンテなどが集まった。
また、共同通信杯はダービーと同じ東京で開催される芝1800m戦とあって、ダービー前に東京コースを使っておきたい陣営が期待馬を送り込む傾向も強い。それだけにクラシックとの関連が強く、皐月賞(G1)でも好成績を残している。
過去10年、共同通信杯経由で皐月賞に出走した馬の成績は【4.0.2.10/16】と最多勝だった。グレードこそG3だが、G2のトライルである弥生賞やスプリングSを凌ぐ好結果。12年ゴールドシップ、14年イスラボニータ、15年ドゥラメンテ16年ディーマジェスティとなかなかの豪華な顔触れである。
それだけに、このレースを制した馬が皐月賞で好走する可能性は非常に高いともいえるだろう。
今年はここまで3歳重賞はシンザン記念(G3)、フェアリーS(G3)、京成杯(G3)、きさらぎ賞(G3)の4レースが終了。前述の2レースはマイル戦のため、2000mで行われた残りの2レースを振り返ってみたい。
京成杯の勝ち馬グラティアスは既に皐月賞への直行が発表されたが、2着のタイムトゥヘヴンも昨年12月の未勝利戦を8馬身差で圧勝した素質馬だ。2分3秒0の勝ちタイムは、同日のメインレースだったG1・ホープフルSでダノンザキッドの2着に入ったオーソクレースと同じ。そして同馬から1/2馬身遅れの3着がヨーホーレイクだった。
そしてこれら2頭と比較可能なのが、先週のきさらぎ賞を制したラーゴムである。オーソクレースは10月のアイビーS(L)でラーゴムをクビ差で退けており、きさらぎ賞のラーゴムはヨーホーレイクをクビ差で下した。
ここまでの対戦成績を踏まえるとダノンザキッドとグラティアス、オーソクレースとタイムトゥヘヴンが均衡し、これにラーゴム、ヨーホーレイクが続くと考えてよさそうだ。
「京成杯を圧勝したグラティアスの皐月賞直行は意外でしたし、ダノンザキッドは弥生賞から始動を予定しているようですが、どちらのレースもこの10年の皐月賞で勝ち馬が出ていないように好相性とはいえません。
これに対し、共同通信杯にはキャリアが浅いとはいえ、素質馬が多数出走します。レースが終わってみないことにはわかりませんが、内容次第では最有力候補が誕生する可能性も十分にありそうですよ」(競馬記者)
データがすべてではないとはいえ、過去10年で共同通信杯組が最も多くの皐月賞馬を出していることは事実。だからこそ、まだ底を見せていない馬がどのようなパフォーマンスを見せてくれるのかといった楽しみも残されている。
はたして、G1級の圧倒的な走りを披露するような馬が出るのか。それとも素質馬たちが期待外れの凡戦に終わり、ホープフルS上位組が幅を利かすことになるのか。
今年の共同通信杯は例年以上にクラシックを占う重要な一戦となりそうだ。
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