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【徹底考察】皐月賞(G1)サトノダイヤモンド 2億4,000万円のダイヤは「本物」か「偽物」か

satonmodaiya.jpgサトノダイヤモンド(JBISサーチ公式サイトより)

2001年、皐月賞

その馬は、わずか4度の戦いで神話になった

異次元から現れ、瞬く間に駆け抜けていった

ライバルたちを絶望させ、見る者の目を眩ませる”超光速の粒子”

その馬の名は……アグネスタキオン

次の「伝説」を見よ――(2012年JRA CM「The WINNER」皐月賞編より抜粋)

【考察】

「ライバルはいなかった」

 単勝1.2倍という圧倒的な人気に応え、きさらぎ賞(G3)をレースレコードで完勝した後、主戦のC・ルメール騎手が興奮を隠せない様子でそう言った。

 強い。ただ強い。他馬とあまりにも異なるサトノダイヤモンドの圧巻の走りは、余計な形容詞が不要に思えるほど純粋に力強く、そして何よりも底がまったく見えなかった。

 サトノダイヤモンドのきさらぎ賞を始め、今年に入って特に大きなレースでレコードが頻発しているような印象を受けるが、基本的にレコードが出る条件は2つある。

 1つはレコードが出やすい馬場状態であること。良馬場であることはもちろん、馬場の良い開幕週であったり、芝が短く刈られていたり、ローラーで路面を整えられていたりすることが望ましい。例えば、速すぎる時計で話題になった高松宮記念開催週の中京競馬場などは、レコードが出るためのあらゆる条件が整っていたといえる。

 そしてもう1つが、レースに強力なペースメーカー、もしくは単純に能力の高い馬が複数出走していること。当然だが、最後まで全力で走った方が良いタイムが出るという単純な話だ。

 今年の3歳は牝馬牡馬共にハイレベルといわれている要因の一つとして、前哨戦でのレコード更新が多かったことが挙げられる。中でも弥生賞(G2)とチューリップ賞(G3)共にレコード決着だったが、やはり上記の条件をある程度満たしていた。

 しかし、その一方でサトノダイヤモンドのきさらぎ賞はどちらの条件も満たしていない。

 1月から開幕し、2カ月目を迎えていた京都の芝コースは傷んではいないものの、目立つほど時計が速い馬場ではなかった。

 そして、きさらぎ賞でのサトノダイヤモンドは抜け出してから遊ばないようにムチを軽く1発入れただけで、ほぼ馬なりでの勝利。当然ながら、ほとんど本気で走っていない。これはゴールまで強力なライバルとデットヒートした、弥生賞やチューリップ賞とは対照的な内容である。

 無論、クラシックへの王道となる弥生賞やチューリップ賞のレコードに比べ、きさらぎ賞のレコードの方が、価値が劣ることは確かだ。しかし、歴代のきさらぎ賞馬の中にはスペシャルウィークやナリタトップロード、ネオユニヴァースといった一流馬の名も並んでいるだけに、決して軽視できるものではないだろう。

 何よりもサトノダイヤモンドの底知れないところは、そういったレコードが出る条件を満たさずに馬なりのまま、歴代の名馬たちの記録を塗り替えてしまったところにある。

 馬主の里見治(さとみはじめ)氏は、春二冠を果たせば三冠を尊重して菊花賞(G1)へ出走するが、仮に日本ダービー(G1)の戴冠だけに終わった場合は凱旋門賞(仏G1)へ遠征すると早くも発表。

 なんとも気の早い話だが、それが冗談に聞こえないのが、サトノダイヤモンドの最も恐ろしいところなのかもしれない。

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