JRA「茨の道」アドマイヤビルゴはなぜ大阪杯(G1)を選んだのか!? 強敵グランアレグリア、コントレイル相手…… 武豊争奪戦のカギはやっぱりあの馬?
2017年のセレクトセールで、6億2640万円(税込)という超高額で落札された6億円ホース・アドマイヤビルゴ(牡4、栗東・友道康夫厩舎)が、次走に4月4日に阪神競馬場で行われる大阪杯(G1)を予定していることが分かった。
1月17日の日経新春杯(G2)で1番人気に支持されたものの、10着に大敗したアドマイヤビルゴ。デビューから続いた武豊騎手との無敗も4連勝でストップ。初重賞となった昨年5月京都新聞杯(G2)は、単勝1.4倍を裏切って4着。陣営はクラシックを諦め、秋からの再スタートを目指した。
そしてアドマイヤビルゴもムーンライトハンデ(3勝クラス)、アンドロメダS(L)を連勝で期待に応えた。ところが満を持して挑んだ重賞再挑戦でここまでの敗戦は陣営も予想していなかっただろう。
日経新春杯の敗戦に関しては力負けだったとは言い切れない側面もある。勝ち馬のショウリュウイクゾはアンドロメダSで2着に退けた相手。2頭のハンデ差が縮まったとはいえ、開催が進んで馬場の傷みが激しくなっていた中京競馬場の芝は、軽い馬場で時計も出やすかったアンドロメダSの頃とは異なる状態だった。勝ちパターンである好位からの競馬で伸び切れなかったことは、重い馬場に対する適性が明暗を分かつ結果だったといえそうだ。
上がりのかかるような力のいる馬場が苦手と考えると、高速馬場をアドマイヤビルゴが得意としている可能性が高い。となるとまずは適性のありそうな舞台を選んでの再出発が急務となる。
期待の大きな馬とはいえ、アドマイヤビルゴはまだ重賞勝ちのない馬であり、G1級とは言い難い。一般的には、まずG3やG2で結果を残してからの挑戦が妥当のはずだ。
にもかかわらず、あえての大阪杯参戦には少なからず疑問が残る。今年の大阪杯にはマイルからの距離延長を目論むグランアレグリアだけでなく、昨年の三冠馬コントレイルや同世代の牡馬NO.2といわれるサリオスも出走を予定している。
まだ重賞勝ちすらないアドマイヤビルゴが、これらを相手に勝ち負けを演じることができるかどうかは疑問視されても不思議ではない。ネットの掲示板やSNSでは一部のファンから「早過ぎない?」「なぜ勝てると思った」「まずは重賞を勝ってから」といった疑問の声も出ていた。
アドマイヤビルゴの参戦で、注目を集めることとなったのは僚馬であるワグネリアンの存在だ。アドマイヤビルゴの鞍上は基本的に武豊騎手が務めているが、京都記念(G2)でコンビを組んだワグネリアンも大阪杯を予定しているのだ。
いずれも友道康夫厩舎の管理馬のため、鞍上問題に発展することを分かった上で友道師はアドマイヤビルゴの参戦を予定したことになる。
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