JRAワールドプレミア「前哨戦3着」は天皇賞・春(G1)好走の布石!? 武豊は昭和、平成に続き令和でも盾男襲名なるか
27日、中山競馬場で日経賞(G2)が行われ、ウインマリリンが昨年4月のフローラS(G2)以来となる重賞2勝目を飾った。絶好調・横山武史騎手による愛馬の会心の勝利は、19日に亡くなった岡田繁幸さんへ最高の手向けとなったことだろう。
勝者あれば敗者あり。出走メンバーで唯一のG1ホースである19年の菊花賞馬ワールドプレミア(牡5、栗東・友道康夫厩舎)は3着と敗れ、残念ながら年明け初戦を飾れなかった。主戦である武豊騎手の負傷による石橋脩騎手へ乗り替わりなど、決して順調にレースを迎えたわけではなかったこと。4キロの斤量差を与えたウインマリリンと横山武騎手によって完璧にレースを掌握されてしまったことなどを加味すれば、さほど悲観的な内容ではないように思える。
レース後、石橋脩騎手は「雰囲気が良かったですし、道中も落ち着いて走れていました。ストライドの大きい馬ですし、徐々に外に進路を求めるような形で、いい感じで3コーナーを迎えられました。上位とは斤量の差が出たと思いますが、とても上手に走っていたと思います」とコメントを残した。
ワールドプレミアは元々末脚に定評のある馬であり、今回の上がり3ハロン34秒5は2着カレンブーケドールと並んでレース最速タイ。上がり最速を記録したのは昨秋の復帰以降3戦目で初となる。、復活への足掛かりを掴んだとも言えるだろう。
「日経賞3着馬」は過去10年でルーラーシップ(QE2世S)、マリアライト(宝塚記念)と2頭が当年のG1を制したのをはじめ、活躍馬を多数輩出している。さらに昨年はスティッフェリオが次走の天皇賞・春(G1)で「近年最強ステイヤー」フィエールマンを相手にあわやの名勝負を演じたのは記憶に新しいところだ。
ワールドプレミア自身、G1初制覇となった菊花賞前の神戸新聞杯(G2)ではサートゥルナーリアの3着。このときも上がり3ハロン最速であったことを考えると、むしろ「吉兆」とも取れるかもしれない。
大目標である天皇賞・春にはアリストテレスが参戦するが、こちらはコントレイルの2着に敗れた馬。ワールドプレミアは現役唯一の菊花賞馬として参戦する事になるだろう。
昨年、一昨年と連覇のフィエールマンは重賞競走の勝利を全てG1で飾ったが、ワールドプレミアは先輩菊花賞馬の蹄跡を辿ることが出来るだろうか。
そして、現在は右足の骨折療養中の武豊騎手が持ち前の驚異の回復力で間に合うようであれば昭和→平成→令和と「3元号での盾男」も現実味を帯びてくる。
今年は阪神競馬場で行われる天皇賞・春。強い菊花賞馬と盾男の復活に期待したい。
PICK UP
Ranking
17:30更新- ルメール軍団「誤算続き」で迷走中?使い分けの弊害に一部ファンから疑問の声
- クロワデュノール「世代最強説」に現実味も…ダービー馬候補が未勝利戦より遅い時計の怪
- 武豊×ドウデュース完全包囲網で波乱含み!?豪華メンバーのジャパンCにチェルヴィニア、ブローザホーン、オーギュストロダンら最強メンバー集結。レジェンド元JRA騎手の見解は?
- 「別競技」の高速馬場で欧州最強マイラーの意地見せたチャリン!ジャパンC参戦オーギュストロダン、ゴリアットに朗報?
- C.ルメール「アンラッキー」な過怠金に謝罪…マイルCSでも「牝馬のC.デムーロ」の手綱冴えるか?
- エアスピネル降板に武豊騎手は「何」を思う……8年前、すべてを手にしてきた天才騎手が”最大級”の屈辱を味わった「ウオッカ事件」とは
- 【京都2歳S(G3)展望】藤田晋オーナーの大物エリキングが登場! ジョバンニ、サラコスティがリベンジに燃える
- 【ジャパンC(G1)展望】「ディープ」オーギュストロダンVS「ハーツ」ドウデュース、2005年有馬記念から19年越しの最終決戦!
- 春のG1戦線に水を差す「醜聞」続く…現役騎手の父に詐欺容疑、G1馬オーナーが逮捕
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
関連記事
JRAアリストテレス春の天皇賞(G1)は大幅割引!? 元JRA安藤勝己氏は波乱を予告、音無調教師も残した不穏な言葉とは
JRA天皇賞・春(G1)最有力アリストテレスも震える「超新星」出現!? 北村友一「スタミナが豊富な馬」お披露目コースで3馬身差の圧巻デモ!
JRA「最弱世代」最後の希望は武豊ワールドプレミア!? 天皇賞・春(G1)制覇のカギはあの馬のローテーションか…… 昨年亡くなったかつての相棒の無念晴らす?
JRAの「超高速馬場」演出で大阪杯(G1)は3強対決で盤石!? コントレイル、グランアレグリア、サリオスの「レコード伝説」
JRA世代で見える「コントレイル<デアリングタクト」!? アーモンドアイとの世紀の一戦で接戦も「クラシック世代」のレベルが高かったのは……