
武豊騎手、激動の2016年「父・邦彦さん死去」「弟・幸四郎騎手の調教師転身」デビュー30周年は大きな節目の年 ~2016年競馬界プレイバック4~

長年にわたり日本競馬界を牽引してきた武豊騎手にとって、この2016年は1987年のデビュー以来、30周年を飾る節目の一年でもあった。
武豊騎手は今年を迎えるにあたって、これまでの栄光の軌跡を『武豊展』として展覧会を実施。1年を掛けて全国を巡業する大掛かりなものとなった。ちなみに、この『武豊展』の巡業開催はまだ続いており、来年1月2日から9日までの福岡開催が大トリとなる。
昨年はプライベートでは美馬怜子との浮気疑惑の報道があったが、本業の方は年間106勝。6年ぶりの100勝超えを達成し「武豊復活」を多くの人々に印象付けていた。
そうして迎えた2016年だったが、昨年ほど勝ち星を伸ばすことはかなわず。だが、キタサンブラックやエイシンヒカリ、アウォーディーなど国内外のビッグレースで勝負強さを発揮。最後の有馬記念では惜しくも敗れたが「存在感」という意味では昨年以上の、いや、全盛期に並ぶほどの威光を放っていた。
しかし、そんな充実の一途を辿った本業以上に”激動”だったのが、武豊騎手のプライベートだったのではないだろうか。
特に夏競馬もたけなわとなっていた8月12日。父・邦彦さんの死去は武豊騎手のみならず数多くの競馬関係者、そして全国の競馬ファンにも極めて大きな衝撃を与えた。
現役時代『魔術師』と称されるほどの名手だった武邦彦さん。福永祐一騎手の父にして『天才』といわれた福永洋一騎手のライバルとしてTTG時代の競馬を彩り、引退後も調教師としても数々のビッグタイトルを勝利した。そして何よりも、武豊、幸四郎の兄弟騎手や、弟弟子の河内洋現調教師を世に送り出した功績は測り知ることができないものだろう。
死去から3日後の15日に行なわれた告別式では、三男にあたる武豊騎手が家族を代表して挨拶。「覚悟はしていたが、現実を突きつけられるとつらくて悲しい」と時折涙ぐみながら、声を絞り出すように思いを語ったという。
それもこの時、武豊騎手は奇しくも4年ぶりの騎乗停止中。まったくの偶然だが、父の死に向き合う特別な時間が生まれたのは、”競馬の神様”からの贈り物かもしれないといわれていた。
また、その一方で弟の幸四郎騎手も人生の大きな岐路に差し掛かった一年だった。
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