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藤沢和雄調教師「来年こそ悲願のクラシック制覇へ!名伯楽が貫いた『信念』がもたらした『3本の矢』」~2017年のキーマン Vo.2~

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 今年の中央競馬の全日程が終了し各種リーディングが発表される中、51勝を上げた関東の名門・藤沢和雄厩舎は全国2位、関東1位という優秀な成績で一年を終えた。

 特にモーリスやドゥラメンテなどを擁し、重賞戦線を賑わせ続ける堀宣行厩舎を抑えての関東リーディングは価値が高い。まさに「名」を取らずに「実」を取った藤沢厩舎らしい結果だった。

 毎年のように、激しい関東の覇権争いを続けている藤沢厩舎と堀厩舎。

 だが、それはあくまで勝ち星の話。こと「ビッグタイトル」という面では、昨年までの過去5年間で重賞23勝を上げた堀厩舎に対して、藤沢厩舎はその半分にも満たない11勝止まり。花形のG1レースに至っては7勝を上げた前者に対して、後者は2014年にスピルバーグで勝った天皇賞・秋の1勝に留まっている。

 かつての輝きを考えれば、「地味」な印象がある近年の藤沢厩舎。逆に述べれば、これといった”看板馬”がいない状況で、あれだけの成績を上げられるのは腕が確かな証明でもある。

 だが、かつての藤沢厩舎が、今の堀厩舎のようにいつも競馬界の中心にいる「派手」な存在だったことは古い競馬ファンならば誰もが知るところだ。

 今でこそ日本馬のレベルが向上したことですっかりその数が減ったが、藤沢調教師といえば外国のセールで購入した素質馬を率先して取り入れ、日本競馬に「マル外」の存在を確立させた第一人者の一人でもある。

 開業当初を支えた名牝シンコウラブリイや、現在でもモーリスと比較される最強マイラー・タイキシャトル、G1で何度も上位を賑わせたタイキブリザード、02年と03年の年度代表馬シンボリクリスエスなど、藤沢厩舎のマル外の成功例を上げれば枚挙に暇がない。

 サンデーサイレンス旋風が吹き荒れた時代、マル外の馬たちは日本競馬のレベル向上に間違いなく一役を買っており、当時紛れもない”花形厩舎”だった藤沢厩舎の成功に欠かせない存在だったことは間違いないだろう。

 だが、そんな栄華を誇った時代も今は昔。ここ数年、G1の舞台で藤沢厩舎の管理馬を見掛けることは、すっかり少なくなってしまった。

 ただ、こと2016年は関東の名門・藤沢厩舎が再び、重賞戦線の中心に君臨するための「転機」となった一年ではないだろうか。

 流れが変わる”きっかけ”となったのは、管理馬のチェッキーノがオークストライアルとなるフローラS(G2)を3馬身差で圧勝したことだ。

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