
岩田康誠→武豊で「砂のサイレンススズカ」爆誕! 合計「約80馬身」怪物スマートファルコンは何故「ダート王」として認められなかったのか
2007年に東京の新馬戦を快勝したスマートファルコンだったが、翌年の皐月賞(G1)で最下位となる18着に大敗。ここで芝路線に見切りをつけた陣営は、日本ダービー(G1)ではなく、ダートのジャパンダートダービー(G1)に駒を進める。
ここで2着に好走したスマートファルコンはその後、収得賞金を加算するため夏のKBC杯(OP)に出走し、古馬を破って優勝。だが、実は本馬が中央で走ったのは、これが最後である。結局、通算34戦の内、中央で走ったのはわずか8戦だけだった。
これが原因だったのか、スマートファルコンは2010年と2011年に跨ってG1・6勝を含む9連勝を挙げたものの、JRAの最優秀ダートホースに選出されたのは、上記したエスポワールシチーとトランセンドである。両馬ともJRA賞に恥じない成績を残していたが、スマートファルコンとの直接対決には敗れた馬だった。
しかし、JRA賞の投票を行う当時の記者たちにも、スマートファルコンの強さは認めるものの、JRAが主催する中央で一度も走っていない以上、例え本馬が中央馬でもJRA賞に選出するのはおかしいという風潮があった。
一方で、スマートファルコンは2010年と2011年にNAR(地方競馬全国協会)賞のダートグレード競走特別賞を受賞している。だがNARからしても、1年間地方だけで活躍した中央馬の本馬を年度代表馬にするわけにも当然いかなかった。
また、スマートファルコンが記者やファンから実績ほどの支持が得られなかったのは、長く“裏街道”を走ったからでもある。
3歳夏のジャパンダートダービーで2着、秋のJBCスプリント(G1)でも2着。若くして、すでにG1級の実力馬だったスマートファルコンだが、その後はまったくG1に出走しないまま、メンバーの落ちる交流重賞で6連勝。その強さは誰もが認める一方、超一線級との戦いを避けるようなレース選択に、誰もが良いイメージを持っているわけではなかった。
そんなスマートファルコンに転機が訪れたのは、レジェンド武豊騎手との出会いだ。
PICK UP
Ranking
11:30更新「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
JRAアーモンドアイは本当に「府中専用機」なのか? ファン投票1位を4回“蹴った”ウオッカとの決定的な違い
武幸四郎騎手に横山典弘騎手が「絶叫」!? 武豊騎手が明かしたアノ復活劇でのエピソードに見る、弟のキャラクター
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- 【香港C(G1)展望】BC制覇の偉業から1か月、ラヴズオンリーユー有終の美へ!レイパパレはC.スミヨンと新コンビ、最大のライバルは最高レーティングの英国馬
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- 「真相は藪の中」謎の多い角田大河の逝去…未来ある若者が不可解な行為、ネットでは「同乗者」を特定する動きも?
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
- 「世代最強候補」クロワデュノールは本物なのか?ホープフルSで下馬評を覆す最強刺客
- 有馬記念に続き東京大賞典も「記憶力」が決め手…最強フォーエバーヤングから絞りに絞った2点で勝負!
関連記事
嵐・相葉雅紀も、武豊も大絶賛のC.ルメール「伝説」の神騎乗! デムーロ×ルメールの「ライバル関係崩壊」を告げた2017年日本ダービー(G1)のドラマ
【かしわ記念(G1)展望】JRA王者カフェファラオVS地元・船橋の雄カジノフォンテン! 「秘策」武豊インティ&「交流重賞の鬼」川田将雅タイムフライヤーらも参戦
JRA 古川奈穂騎手「手術決断」へ……現在新人リーディングも、復帰までに約6ヶ月か。かつて同じ箇所に苦しんだアスリートには「あの大横綱」の名前も
JRAは「時代」に即してない? 早くも「減量失敗1号」70年間で平均身長10cmアップも斤量はそのまま……減量特典が「諸刃の剣」になる若手騎手たち
JRA 武豊「G1初制覇」菊花賞(G1)1番人気が『ウマ娘』SSR登場! ヤエノムテキは地方の怪物オグリキャップら第二次競馬ブームに“飲み込まれた”悲運の皐月賞馬