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JRA福永祐一、自ら招いた「伏線回収」に泣き笑い!? “被害者”コントレイルに立ちはだかった皮肉過ぎる結果

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エフフォーリア 撮影:Ruriko.I

 先週末、東京競馬場では天皇賞・秋(G1)が開催された。4歳馬コントレイル、5歳馬グランアレグリアという古馬最強クラスの2頭に、3歳馬エフフォーリアが挑んだ世代を越える三強対決は、この秋最大ともいえる盛り上がりを見せた。

 競馬ファンなら誰もが注目したであろう大一番で勝利の凱歌を上げたのは、関東の若武者・横山武史騎手に導かれたエフフォーリアだった。

 道中は、先行策を採ったグランアレグリアを前に見る形で中団前目の好位置をキープ。残り100mで脚の鈍ったマイル女王を交わすと、外から上がり3ハロン最速の末脚で猛然と襲い掛かったコントレイルの追撃を凌いで悠々ゴールした。

 ゴール前の手応えにも余裕があった上で、昨年のクラシック三冠を無敗で制した強敵につけた着差は1馬身。僅差であれば、“展開のアヤ”といえなくもないが、芝2000mをベスト距離と豪語したライバルにとっては言い訳の利かない舞台設定でもある。

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 年内は天皇賞を含め、ジャパンC(G1)の残り2戦で引退を表明していたコントレイル陣営にとって、背水の覚悟で臨んだ一戦で完敗した事実はあまりにも重い。

 古馬となって、いまだG1タイトルを手にすることが出来ない現状は、大きなコンプレックスとなっていたことは容易に想像できる。とは言え、最大のライバルと見られたグランアレグリアに対し、4月の大阪杯(G1)に続いて先着することには成功した。

 残るG1を連勝して引退の花道を飾りたかった陣営にとって、最大の誤算となったのはエフフォーリアの存在だ。菊花賞(G1)を回避してまで古馬との対決を選択してきた訪問者が、最大の障害となって立ちはだかった。

 しかし、福永祐一騎手次第では、この“惨劇”が発生しなかった可能性もゼロではなかったかもしれない。

 エフフォーリアは今年の皐月賞(G1)を圧勝した実力馬。3馬身以上の差をつけたのは2011年オルフェーヴル、1994年のナリタブライアンに続いて3頭目の快挙だった。その2頭がいずれも後の三冠馬ということもあり、一強ムードの高まった日本ダービー(G1)では、単勝オッズ1.7倍の圧倒的支持を得た。

 ところが、向かうところ敵なしだった横山武騎手とエフフォーリアのコンビに先輩ダービージョッキーの意地を見せつけたのが、シャフリヤールに騎乗して無敗二冠を阻止した福永騎手である。

 前年のコントレイルに続く無敗三冠の夢が途絶えたエフフォーリア陣営に、この敗戦が与えた影響はかなり大きかったに違いない。少なくとも秋に菊花賞(G1)以外の選択肢を考えるきっかけとなったはずだ。

「仮にダービーを勝っていたなら、そのまま菊花賞で2年連続の無敗三冠を狙った可能性が高かったでしょうね。昨年のコントレイルにしても本来なら長い淀の3000mにあえての出走を決断したのは、勝てば父であるディープインパクトと同じ無敗の三冠馬の栄誉を手に入れられることが大きかったと思います。

対するエフフォーリアも菊回避の理由に距離の懸念を挙げていましたが、ダービーで負けたため、こだわる必要がなくなった三冠馬の目がなくなったなら、というのがおそらく本音。将来的には3歳で古馬相手に天皇賞を勝つ方が、高く評価されるといった計算も見え隠れします」(競馬記者)

 だが、結果的に福永騎手が三冠を阻止してしまったことによって、思わぬ強敵がコントレイルの前に現れる伏線に繋がった。

 しかも、ダービーで悔しさを味わった横山武騎手は、菊花賞でもタイトルホルダーを好騎乗で勝利に導くなど、敗戦を糧に春より一回りも二回りも成長した姿を披露した。

 喉から手が出るほど欲しかったタイトルをさらわれたコントレイル。ある意味では、伏線を回収した福永騎手の被害者になってしまったなら、あまりにも皮肉過ぎた結果といえないだろうか。

(文=黒井零)

<著者プロフィール>
 1993年有馬記念トウカイテイオー奇跡の復活に感動し、競馬にハマってはや30年近く。主な活動はSNSでのデータ分析と競馬に関する情報の発信。専門はWIN5で2011年の初回から皆勤で攻略に挑んでいる。得意としているのは独自の予想理論で穴馬を狙い撃つスタイル。危険な人気馬探しに余念がない著者が目指すのはWIN5長者。

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