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JRA 「不幸中の幸い」木村哲也調教師の調教停止がかえって「良薬」!?その一方で某社と勃発した遺恨とは

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 JRAから調教停止処分を受けていた美浦の木村哲也調教師が、1日に調教業務を再開した。

 木村師はかつて厩舎に所属していた大塚海渡騎手へ暴行を加えたとして、土浦簡易裁判所から罰金刑の略式命令を受けていた。これについてJRAは日本中央競馬会競馬施行規程第147条第20号に該当すると判断して、木村師へ7月29日から10月31日までの調教停止処分を課していた。

 活動休止中の3ヶ月間、名義では岩戸孝樹厩舎の所属となっていたが、その間も木村厩舎のスタッフは変わらず管理馬の調教を行い、18勝を上げた。好調ムードを維持したまま迎えた厩舎の復帰週は、重賞2R含む9Rに計9頭を出走させた。

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 復帰初日となった6日の京王杯2歳S(G2)では、コラリン(牡2歳)が1番人気に推されるも4着と残念な結果に。しかし、翌日のアルゼンチン共和国杯(G2)は同じく1番人気に推されたオーソリティ(牡4歳)で完勝して復帰後初白星をマーク。直後の最終レースでもジュリオが勝利しており、復帰初週から2勝と早速エンジン全開である。

「一重に厩舎スタッフが一丸となって頑張った努力の賜物です。先生が帰ってきて成績が下がったなんて言われないように、今まで以上に力が入っていました」(競馬記者)

 仮に師の不祥事がなく、調教停止期間が無ければ現時点で43勝。これは関東の調教師リーディング1位の数字で、東西合わせても3位の数字だ。この背景には、リーダーの不在があったからこそ起こった良いこともあったようだ。

「木村師の不在によって、厩舎スタッフに自主性が身につきました。そのため、各スタッフのアイディアや意見が出やすくなっていますし、更に高みを目指そうとチームとしての一体感が増していますね。

ノーザンファーム出身の有力な2歳、3歳馬を多く抱えているだけに、今後美浦の看板ステーブルになる事は間違いないでしょう」(同)

 一方、木村師は復帰に際し「このたびはお騒がせし、また、とりわけ競馬ファンの皆さま、JRAその他競馬関係者の皆さまに、多大なるご迷惑とご心配をお掛けしたことを、改めて深くおわびいたします。大変申し訳ありませんでした」と、深々と謝罪。続けて「今後は、今回の反省を胸に、より一層調教師としての業務に精励いたす所存ですので、引き続き、ご指導・ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます」と、抱負を述べた。

「トレセンでも新聞記者や厩舎関係者と顔を合わせる度に『ご迷惑をおかけしてすみません。これからまたよろしくお願いします』と1人1人に丁寧に頭を下げていて、自身の行動を反省している態度が見えます。

その木村師ですが自身の裁判の報道の件で、どうしても某社には不満があるようです。各新聞社は裁判の事実とお互いの主張を報道すべきなのですが、某社だけは大塚騎手と弁護士に近い立場で、木村師の意見は汲み取らず、一方的に被害者の言い分だけを掲載していたということらしいです。この件に対し、木村師側からあえて動くような事はないでしょうが、遺恨は残りそうです」(同)

 今後も後を引くようなら、多数の実力馬を抱える木村師だけに、某社にだけは質問されてもそっけない態度を取るなんてこともあるかもしれない。

(文=坂井豊吉)

<著者プロフィール>
全ての公営ギャンブルを嗜むも競馬が1番好きな編集部所属ライター。競馬好きが転じて学生時代は郊外の乗馬クラブでアルバイト経験も。しかし、乗馬技術は一向に上がらず、お客さんの方が乗れてることもしばしば……

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