アカイイトでWIN5超える「1億円」の衝撃!? 今年のエリザベス女王杯(G1)を鵜呑みにできない危険性
14日、昨年に続いて阪神競馬場で開催されたエリザベス女王杯(G1)は、10番人気の大穴アカイイトが勝利。2着に7番人気ステラリア、3着にも9番人気クラヴェルが入り、馬単の払戻は13万7500円、3連単は339万3960円という大波乱に終わった。
馬券圏内となる3着以内の馬は、G1どころかG3勝ちすらなかった人気薄ばかり。実績上位のレイパパレ、アカイトリノムスメ、ウインマリリンが揃って敗れ、一角崩しの期待を背負った伏兵も凡走した馬が多かった。
3連複ですら28万2710円もの高配当だったのだから、G1で今年一番の特大万馬券祭りだったといえる。
この波乱の結末は、当然ながらWIN5にも多大な影響を及ぼした。この日、対象となった4レース目のオーロC(L)で、11番人気のハーフバックが穴を開けたとはいえ、残り票数は393票となっていた。“リーチ”の状況で最終関門を迎えたファンの多くに絶望をもたらしたのが、アカイイトの勝利。これにより“生存者”は8票まで激減し、その配当は約6761万円もの高配当を呼んだ。
しかしこのWIN5以上の衝撃だったのは、香港で発売されていたエリザベス女王杯の払戻だ。日本で10番人気だったアカイイトだが、あちらでは単勝94.8倍の13番人気。4連単の払戻はなんと1095524.1倍。日本でいうところの「1億955万馬券」に該当するというのだから驚かずにはいられない。
その一方、今年のエリザベス女王杯の結果をどう考えるのかも、今後の勢力図を占う上で重要になってくるだろう。上位人気馬が総崩れし、人気薄の馬が上位を独占した背景に、“展開のアヤ”が影響している可能性が高いからだ。
芝2200mで連勝の止まったレイパパレの距離不安、秋華賞(G1)を制したとはいえ世代トップだったかといえば些か疑問が残るアカイトリノムスメ、脚部不安で陣営から状態不安を囁かれていたウインマリリン。それぞれに戦前から懸念されていた不安材料は確かにあった。
これに追い打ちを掛けたのが、レイパパレとアカイトリノムスメがどちらも内枠に入ったことだろう。シャムロックヒル、ロザムール、ウインマリリンが先導したレースは、前半600mが34秒1というハイペース。折り合いに不安のあるレイパパレは必然的に早めに前を追いかける格好となり、これをマークするアカイトリノムスメもしまいが甘くなった。
そして同日の8R(2勝クラス)においてもメインレースの波乱を予感させる結果がすでに出ていたことも見逃せない。メインレースと同じ内回りの芝2200m条件で行われていたが、2分14秒7というスローの決着だったとはいえ、先行馬が崩れている。
エリザベス女王杯の勝ちタイムがこれより2秒6も速かったことを考えれば、前々で競馬をした組にとっていかに不利な馬場状態だったかも察しがつきそうだ。
超ハイペースが波乱を呼んだ例に、古くはダイタクヘリオスとメジロパーマーの作り出した激流に飲み込まれたトウカイテイオーが敗れた1992年の天皇賞・秋(G1)、牝馬G1ならエイシンルーデンスを深追いしたトゥザヴィクトリーが沈み、追い込んだブゼンキャンドルとクロックワークのワンツー決着となった99年の秋華賞(G1)などもある。
G1初挑戦の舞台で2馬身差の完勝を演じたアカイイトとはいえ、前走はG2の府中牝馬Sで12番人気7着だった馬。この勝利だけで名実ともに牝馬のトップに立ったと論じるにはまだ早いのではないか。
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