
JRAジャパンC(G1)武豊も認める粒揃い!? 海外勢最有力ブルームは2005年に伝説となった「あの馬」と共通点も

今週日曜日に行われるジャパンC(G1)は、かつて海外馬の活躍が目立ったものの、近年は海外馬の不参加や、出走したとしても“参加賞”を持ち帰るのがやっとというのが定番となって久しい。
だが、今年のラインナップは少し様子が違うようだ。
特にアイルランドのA.オブライエン厩舎所属でキーファーズ共同保有のブルームとジャパンの2頭は、これまで欧州のトップレベルの舞台で勝ち負けしてきており、実績を見るとここ数年の海外馬よりも格上といえる。
ただ、海外勢がジャパンCの参加に消極的になっている理由の一つとされているのが、日本の高速馬場だ。関係者からは馬場の違いによって、日本と欧州の競馬は「もはや別の競技のようだ」とさえ言われ、海外勢は輸送などわざわざ馬に負担をかけてまで日本馬有利の土俵でのレースに出ようとはならなかった事が原因とも言われている。
しかし、そんな中でも今年は欧州のトップクラスでバリバリやっている実力馬が参戦することとなり、ジャパンに騎乗する武豊騎手は自身のブログにて「今年の(海外馬)3頭はなかなかの粒揃いだと思います。いつものように『どうせ日本馬だけの戦い』と軽視するのは危ないですよ」と、ジャパンCでも通用するのではとの見解を示している。

そんな海外勢の中でも、現状で実力最上位と見られているのが、R.ムーア騎手が騎乗するブルームだ。過去にジャパンCで好走した馬とのいくつかの共通点がある。
ジャパンCで海外馬が最後に勝利したのは、2005年に当時の世界レコードを叩き出し、日本中に衝撃を与えたアルカセットだ。本馬は5歳でサンクルー大賞を制し、勢いに乗って参戦したジャパンCで先述の勝利を挙げている。そして今回のブルームも同様に5歳でサンクルー大賞を勝利してG1初制覇。その後1戦を挟んで、同年のフォワ賞2着というも同じというオマケつきだ。
もうひとつ、ジャパンCで海外馬が最後に馬券に絡んだのが、ブルームの父オーストラリアの母であるウィジャボード。血統的背景からも日本競馬の適性に期待が持てるというわけだ。
さらに、前走のBCターフ(G1)では2着と好走しており、日本調教馬のラヴズオンリーユーが同日に同じ芝コースでBCフィリー&メアターフを制した。日本馬に近い馬場適性を持っている可能性は十分に考えられる。
これだけの実績や過去のジャパンC好走馬との共通点もあり、さらに馬場も問題ないとなれば、ブルームが迎え撃つコントレイルら日本勢をアッと言わせる一発があっても何ら不思議でない。
(文=椎名佳祐)
<著者プロフィール>
ディープインパクトの菊花賞を現地観戦し競馬にのめり込む。馬券はアドマイヤジャパン単勝勝負で直線は卒倒した。平日は地方、週末は中央競馬と競馬漬けの日々を送る。
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