武豊命名「5爺」が解散の大ピンチ! 有力馬2頭の出走前にJRA最年長ジョッキーが「引退」の危機!?

4日、JRAの最年長ジョッキーで知られる柴田善臣騎手が負傷のため、ステイヤーズS(G2)で騎乗予定のアスティが江田照男騎手へ乗り替わった。また、翌日も同じ理由で騎乗予定の5Rが乗り替わりとなった。
このアクシデントの元凶とされているのが、同日の中山10R後に診断された頸椎椎間板ヘルニアだ。
頚椎椎間板ヘルニアは、頚椎の間にある椎間板が破れるなどして神経を圧迫することで発生する。主な症状として、首や肩、腕に痛みや痺れが生じるというものだ。重い場合だと、歩行障害も引き起こす難病でもあり、これまで多くのアスリートが悩まされた結果、引退してきた。
現役時代に阪神タイガースで不動の1番センターとして活躍していた赤星憲広さんは、2009年の9月の公式戦でダイビングキャッチを試みた際に、元々患っていた頚椎椎間板ヘルニアが悪化。併せて中心性脊髄損傷にもなってしまい、医師から「今度やったら最悪命を落とすかもしれない」との警告を受けて引退を決断した。
55歳という年齢ながら毎週コンスタントに騎乗を続ける柴田善騎手でさえも、騎乗を自重せざるを得なかった頚椎椎間板ヘルニアの恐ろしさ。最悪の場合、赤星さんのように現役引退へと追いやられる可能性もないとはいえないだろう。そして、柴田善騎手にとっては「よりによって……」というタイミングでの発症だったかもしれない。
今週土曜の中山11Rの師走S(L)にはメイショウムラクモ、日曜の中山11RのカペラS(G3)ではリュウノユキナが、それぞれ出走を予定している。そして2頭とも今年、柴田善騎手で重賞を制したお手馬だ。
2頭で思い出されるのが、今年8月の出来事だ。柴田善騎手は、8日に行われたレパードS(G3)でメイショウムラクモを勝利へ導き、岡部幸雄元騎手の54歳1か月の記録を抜いて、55歳0か月10日の最年長JRA重賞制覇の新記録を達成した。さらに翌日、盛岡競馬場で行われたクラスターC(G3)をリュウノユキナで勝利。2日連続の重賞制覇の快挙を成し遂げた。
これを受けて、3つ年下の武豊騎手は自身のオフィシャルサイトにて「最上級の敬意とともに、ハードルを上げられた思いもあります」と、年長騎手の奮闘に感銘を受けた様子だった。
その武豊騎手は、自身と柴田善騎手ら含めた50代騎手5名を総称して「5爺」と命名。それに対して、柴田善騎手は『週刊実話』のインタビューで「周りが5爺と言って騒いでいるだけで、特に何を言われようと気にしていない。やりたいことをやっているだけ。一鞍一鞍を大事に乗っている」と、年齢を気にせず常に「一鞍入魂」であることをアピールしていた。
多くの方が悩まされる難病を発症してしまった柴田善騎手。カペラSに出走するリュウノユキナはすでに石橋脩騎手への乗り替わりが発表済みということもあり、おそらくメイショウムラクモも別の騎手とのコンビが濃厚だろう。劇的な回復力で、再びお手馬2頭の背中に戻ってくることに期待したい。
(文=坂井豊吉)
<著者プロフィール>
全ての公営ギャンブルを嗜むも競馬が1番好きな編集部所属ライター。競馬好きが転じて学生時代は郊外の乗馬クラブでアルバイト経験も。しかし、乗馬技術は一向に上がらず、お客さんの方が乗れてることもしばしば……
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