JRA「武豊×キーファーズ」で初G1期待のドゥデュースとかつての期待馬の苦悩、あやかりたいのは命名の由来にもなった世界的ロックバンドの生き様!?
19日、阪神競馬場で行われる朝日杯FS(G1)に、武豊騎手がキーファーズの所有馬であるドウデュース(牡2歳、栗東・友道康夫厩舎)と、参戦を予定している。
9月に行われた新馬戦では、断然の1番人気に推され、道中はしっかりと折り合い、最後の直線でガイアフォースとの激しい競り合いをクビ差で制した。2戦目のアイビーS(L)でもスムーズなレース運びから、直線では馬なりで抜け出し、最後は2着馬のグランシエロに迫られたが、クビ差という着差以上の強い競馬で勝利を飾っている。
キーファーズは凱旋門賞(仏G1)で武豊騎手を起用するなど、懇意にしている仲。所有馬ドウデュースで「武豊×キーファーズ」の初G1制覇に大きな期待が懸かる。
その一方で、対照的に苦戦をしているのがマイラプソディ(牡4歳、栗東・友道康夫厩舎)だ。
かつてはデビューから無敗の3連勝で京都2歳S(G3)を制し、キーファーズに初の中央重賞勝利をもたらすなど、クラシック有力候補として大きな期待がかかっていた。
しかしクラシックへ向けた重要な前哨戦となる共同通信杯(G3)で単勝オッズ1.5倍の1番人気を裏切る4着。そして次走の皐月賞(G1)でも13着と振るわなかった。ついには日本ダービー(G1)では、武豊騎手がサトノフラッグを選ぶなど、かつての勢いは影を潜め、京都2歳Sを制してから9戦しているが1勝もできていない。
またマイラプソディと同じ母テディーズプロミスの仔、半妹のマイシンフォニーも高額馬として期待されていたが現在3戦3敗の未勝利。マイラプソディは映画「ボヘミアン・ラプソディ」を参考に武豊騎手が命名しており、兄妹でまさにボヘミアン・ラプソディの歌詞にもあるように「ママー」と叫びたくなる厳しい状況だ。
そんな現状を打破するためかマイラプソディは次走28日、阪神競馬場で行われるベテルギウスS(L)で初のダートに挑戦することが予定されている。今まで出走した12戦すべて芝でのレースだっただけに、環境を変え、復活の足掛かりにしたいところだ。
マイラプソディと命名されるきっかけになった「ボヘミアン・ラプソディ」
そのボヘミアン・ラプソディを歌ったクイーンのフレディ・マーキュリーは人気絶頂から活動休止、メンバーとの亀裂でどん底に。そこから諦めずもがき、ライブ・エイドでの舞台で完全復活を果たした。
マイラプソディにも初のダート挑戦で勝利し、同じように復活を果たす姿に期待したい。
(文=長尾りょう)
<著者プロフィール>
はじめての競馬、ジャパンCで5番人気シュヴァルグランの単勝を当て、競馬にハマる。オルフェーヴルのように強いが、気性が荒く、成績にムラのある馬が大好き。今までで1番忘れられない馬券は、2018年の有馬記念ブラストワンピースの単勝。
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