
逃げの職人・武豊に託されたかつての「超新星」リアファル復活のカギを握るのは”天才”による特別な魔法ではなく「正攻法」だ
続く神戸新聞杯(G2)でリアルスティールを始めとした同世代のクラシック候補を相手に堂々の逃げ切り勝ちを収めると、一躍クラシックの「新星」に浮上。また、このレースで2番手から競馬を進めていたのが武豊騎手であり、リアファルの素質の高さを目の当たりにしている。
春の2冠馬ドゥラメンテの戦線離脱により、新たな主役を探していた競馬ファンは、この新星を菊花賞(G1)で1番人気に支持。レースはスピリッツミノルにハナを叩かれる厳しい展開となったが、勝った北村宏司騎手のキタサンブラックから0.1秒差の3着に食い込み、改めてその非凡な能力を示した。
ところがその年末の有馬記念(G1)でレース中に故障を発症。左前脚に異変が生じて最下位の16着に大敗した。レ-ス直後は左肩のハ行と発表されていたが、エコー検査の結果、左前脚のひざの裏に腱鞘炎を発症していることが判明。長期休養を余儀なくされた。
その後、リアファルは約1年の休養を経て、昨年12月の金鯱賞で復帰。いきなり3番人気に支持されると好位から見せ場たっぷりの競馬を展開し5着に善戦した。約1年ぶりのレース、+18kgの馬体重を鑑みれば上々の復帰戦。この馬の未来に、再び「光」が差し込んだと思われた。
しかし、今年初戦となった前走のAJCC(G2)では2番人気に支持されるも、2番手から早々に脱落し13着に大敗。
騎乗したV.シュミノー騎手も「スタートで押したために少し掛かりましたが、あとはリラックスしていました。ところが、4コーナーを回ったところで反応が悪くなってしまいました」と首を捻るばかり……不可解な敗戦の裏にはやはり故障の影響が考慮され、本来現役屈指の能力を秘めているリアファルは再び深刻な状況に追い込まれた。
武豊騎手の元に依頼が舞い込んだのは、そんな時だった。何としてもこの馬を”再生”させたい陣営からすれば、この天才騎手への依頼は「最後の望み」といえるのかもしれない。
無論、武豊騎手にスランプに陥った馬を再生するための特別な”魔法”が使えるわけではない。これまでほぼ日本のトップを走り続けてきたカリスマにとって、スランプに陥った馬はむしろ”乗らない”対象だったといえるだろう。
PICK UP
Ranking
17:30更新引退・種牡馬入りが一転して現役復帰!? 数奇な運命をたどることになった競走馬たち
武豊やC.ルメールでさえ「NGリスト」の個性派オーナーが存在感…お気に入りはG1前に「無念の降板」告げた若手騎手、過去に複数の関係者と行き違いも?
「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
- 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
- 「元イエスタカス」ダッシングブレイズ重賞制覇に高須院長も「イエス」!? 名前に翻弄された素質馬の飛躍が話題
- アドマイヤ軍団が「G1・45連敗」武豊と絶縁し「40億円」と引換えに日本競馬界フィクサーの”逆鱗”に触れた凋落の真相?
- JRAヴィクトリアマイル(G1)至高の”1000円”勝負!現場ネタが導く「アノ伏兵」が波乱を!?
- 「世代最強候補」クロワデュノールは本物なのか?ホープフルSで下馬評を覆す最強刺客
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬