GJ > 競馬ニュース > 池添謙一はなぜ勝てるのか  > 2ページ目
NEW

池添謙一は大舞台でなぜ勝てるのか? 昨年の有馬記念(G1)伏兵ヤマカツエース大健闘の”裏”に見えた「勝負師」としての執念

【この記事のキーワード】, ,

 結果的にヤマカツエースが4コーナーを回った12番手という位置取りは、後方から何もできずに13着に大敗した宝塚記念(G1)の13番手を除けば最も後方のポジションだった。

 重賞4勝を誇るヤマカツエースの従来の勝ちパターンは、まくり気味に進出する早めのスパート。だからこそ、有馬記念のメンバー相手に12番手という位置取りは、本来なら絶望的といえる。

 しかし、その一見絶望的な状況は、徹底的にインに拘り「あえて」動かなかった池添騎手の「勝負師」としての一瞬の判断がもたらしたものだった。

 実は、レースは3コーナー手前でサトノノブレスが後に物議を呼ぶほどの”捨て身”でキタサンブラックにプレッシャーを掛けに行ったため、ラスト1000mから急激にペースが上昇。激流と化した流れは、一気にサバイバルの様相を呈していたのだ。

 それは勝ったサトノダイヤモンドが勝利したにもかかわらず、最後の3ハロンにキャリアで最も時計を要したことが、その凄まじさを物語っている。

 周囲がロングスパート合戦に移行した中でも、ヤマカツエースはギリギリまで動かなかった。各コーナーのポジション推移が[9-10-13-12]とまるでバテた馬のように下がる中、池添騎手は前を走っていたサムソンズプライドがバテて下がってきたため、最内の進路が完全に塞がれてしまう、そのギリギリまでスパートを我慢している。

 そこからのヤマカツエースのスパートは、まさに乾坤一擲の走りだった。

 結果こそ上位争いを演じた3頭からは1馬身1/4置かれた4着だったが、池添騎手がレース後に「直線で伸びるところで両サイドに閉じられてしまった。切り返すロスがなければもっと走っていた」と悔しがったように、内からシュバルグランに、外からサウンズオブアースに進路を塞がれ、進路を大きく内側に切り返している。これがスムーズだったら、大金星もあったかもしれないと思える、上がり最速の末脚だった。

池添謙一は大舞台でなぜ勝てるのか? 昨年の有馬記念(G1)伏兵ヤマカツエース大健闘の”裏”に見えた「勝負師」としての執念のページです。GJは、競馬、, , の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。ギャンブルの本質に切り込むならGJへ!

Ranking

17:30更新
  • 競馬
  • 総合
  1. 引退・種牡馬入りが一転して現役復帰!? 数奇な運命をたどることになった競走馬たち
  2. 武豊やC.ルメールでさえ「NGリスト」の個性派オーナーが存在感…お気に入りはG1前に「無念の降板」告げた若手騎手、過去に複数の関係者と行き違いも?
  3. 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
  4. 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
  5. 「元イエスタカス」ダッシングブレイズ重賞制覇に高須院長も「イエス」!? 名前に翻弄された素質馬の飛躍が話題
  6. アドマイヤ軍団が「G1・45連敗」武豊と絶縁し「40億円」と引換えに日本競馬界フィクサーの”逆鱗”に触れた凋落の真相?
  7. JRAヴィクトリアマイル(G1)至高の”1000円”勝負!現場ネタが導く「アノ伏兵」が波乱を!?
  8. 「世代最強候補」クロワデュノールは本物なのか?ホープフルSで下馬評を覆す最強刺客
  9. 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
  10. 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬