
JRA「4連勝」遅れてきた大物4歳がエフフォーリアに急接近!? 「能力が高い」2000mの鬼と、年度代表馬が大阪杯(G1)で激突か
29日、東京競馬場で行われた白富士S(L)は、1番人気のジャックドール(牡4歳、栗東・藤岡健一厩舎)が勝利。影も踏ませぬ逃走劇で、単勝2.2倍の1番人気に応えた。
「遅れてきた大物」が、いよいよ頭角を現し始めた。
14頭立て、芝2000mで行われたレース。抜群のスタートを決めたジャックドールは、迷わずハナへ。自分の形に持ち込むと、前半の1000m通過が59.4秒というマイペースになった時点で勝負ありか。
最後の直線では入り口でスッと後続を突き放すと、鞍上の藤岡佑介騎手が入れたムチは、ラスト200mを切ってからの“気つけ”の1発のみ。2着アドマイヤハダルが1馬身半差に迫ったが、着差以上の楽勝だった。
「今年の白富士Sには、藤岡調教師が『今回はメンバーもそろっていたので、勝てたのは大きい』と語った通り、若葉S(L)を勝ったアドマイヤハダルと2着のシュヴァリエローズだけでなく、京成杯(G3)を勝ったグラティアス、さらにはすみれS(L)勝ちのディープモンスターと、昨年のクラシック戦線を賑わせた明け4歳牡馬が集結した好メンバーでした。
結局、彼らが上位5着までを独占したように、今年の4歳牡馬は非常にハイレベル。ただ、その中でも勝ったジャックドールのパフォーマンスは抜きん出ていましたね。
3歳春のプリンシパルS(L)で敗れ、クラシック出走を断念したジャックドールですが、そこからこれで4連勝。まさに『遅れてきた大物』という表現がピッタリですし、陣営がこれまで一貫して2000mを使っていることからも、春の大目標は大阪杯(G1)でしょう。
このレースには明け4歳世代を牽引するエフフォーリアが出走を予定していますが、新たなライバルと呼べる1頭だと思います」(競馬記者)
記者がそう高評価するのも当然か。ジャックドールの勝ち時計1:57.4は、現条件で行われるようになった2000年以降で最速。同舞台で開催される天皇賞・秋(G1)でさえ、エフフォーリアが勝った昨年は1:57.9だった。
「陣営はさらなる賞金加算を狙って、次走は3月の金鯱賞(G2)を予定しています。そこで結果が出るようなら大阪杯出走が見えてきますね。重馬場だったとはいえ、昨年は上がり馬のレイパパレが逃げ切って、コントレイルやグランアレグリアといった超一流どころを退けました。
レイパパレが4馬身差で圧勝した昨年のように、エフフォーリアら強豪が後ろで牽制しあえば、ジャックドールが世間をあっと驚かせるかもしれませんよ」(別の記者)

レース後、藤岡佑騎手が「いいペースで行ったけど、早めから動かすような競馬で勝ってくれた」と相棒の成長を評価すると、今度は藤岡調教師と共に親子で「能力が高い」と口をそろえる。
果たして、遅れてきた大物ジャックドールの快進撃はどこまで続くのか。まずは金鯱賞に大きな注目が集まりそうだ。
(文=銀シャリ松岡)
<著者プロフィール>
天下一品と唐揚げ好きのこってりアラフォー世代。ジェニュインの皐月賞を見てから競馬にのめり込むという、ごく少数からの共感しか得られない地味な経歴を持つ。福山雅治と誕生日が同じというネタで、合コンで滑ったこと多数。良い物は良い、ダメなものはダメと切り込むGJに共感。好きな騎手は当然、松岡正海。
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