
JRA武豊「批判」覚悟の敗戦!? フェブラリーS(G1)逃げ候補インティの“チグハグ競馬”に疑問の声も「覚悟はしていた」

20日、東京競馬場で行われたG1開幕戦フェブラリーS(G1)は、2番人気のカフェファラオが抜け出して完勝。4戦4勝の「東京ダート1600mの鬼」が昨年に続く連覇を飾った。
その一方で自分の競馬ができず、不完全燃焼に終わってしまったのが、これが4度目の挑戦となったインティ(牡8歳、栗東・野中賢二厩舎)と武豊騎手だ。
3年前のこのレースを逃げ切っており、前走のチャンピオンズC(G1)でも2番手から4着に好走しているインティ。しかし、この日は中団やや後方からの競馬になると、道中では何度も首を振る仕草……。ほぼ最後方のまま最後の直線を迎えたが、11着まで追い上げるのが精一杯というチグハグな競馬になってしまった。
「このフェブラリーSから約1時間前に行われたのが、3歳限定のヒヤシンスS(L)です。この日の東京は雨が降ったりやんだりと複雑な空模様でしたし、フェブラリーSと同じ東京ダート1600mで行われることから、“本番”の馬場傾向を読むための絶好のサンプルだと思っていました。
それも“幸い”1着~5着まで前に行った馬で決着という、わかりやすい結果。これを見て『前に行く馬から勝負しよう』と決心した人間は私だけではないでしょう。
無論、それはプロであるジョッキーも同じ。勝ったカフェファラオの福永祐一騎手は、いつも以上に前目を意識したポジションに拘る競馬でしたし、2着テイエムサウスダンの岩田康誠騎手もこれまで教え込んできた差す競馬を捨ててまで、逃げに打って出ています」(競馬記者)
そういった背景もあっただけにレース後、前に行かなかった武豊騎手の騎乗に疑問を持つのも当然か。SNSや掲示板などでは「何故、あんな後ろからに」「もっと強引に前に行ってほしかった」「ちょっと意図が見えない」などの声が上がる中、「これはG1の騎乗じゃない」という厳しい声もあった。
「ゲートはまずまずでしたし、この枠(2枠3番)でしたから、武豊騎手も前に行こうとはしていたんですけどね。ただ、本人が『スタートがあまり出なくなっているので、内枠で覚悟はしていた』と振り返っている通り、インティの方にダッシュがつかず、そこで終わってしまいました。
カフェファラオの福永騎手が『スタートはそこまで速かったわけじゃないですけど、リカバリーが上手くいった』と話していた通り、ペースも時計ほど速い印象はなかったんですが、武豊騎手も強引に前に行くことはしませんでしたね。
元々、馬込みに弱い馬ですし、囲まれた時点で万事休すと言った感じ。結果的には、控えた選択が仇になってしまいました」(競馬記者)
各テレビ放送の展開予想でもインティは逃げ馬の1頭に挙げられていただけに、この結果は、多くのファンにとって想定外だったようだ。
「行けないのは仕方ないですけど、道中でかかったのは余計でしたね」
レース後、そう敗戦を振り返った武豊騎手。2枠3番という枠を引いた時点で覚悟の敗戦だったのかもしれない。
(文=銀シャリ松岡)
<著者プロフィール>
天下一品と唐揚げ好きのこってりアラフォー世代。ジェニュインの皐月賞を見てから競馬にのめり込むという、ごく少数からの共感しか得られない地味な経歴を持つ。福山雅治と誕生日が同じというネタで、合コンで滑ったこと多数。良い物は良い、ダメなものはダメと切り込むGJに共感。好きな騎手は当然、松岡正海。
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